病院長交渉報告



日 時:2000年3月10日金曜日 15時〜17時20分
場 所:管理棟1階第一会議室
出席者:
<当局>生塩病院長 水野事務部長 高宗看護部長 長津総務課長 藤井管理課長 外嶋医事課長
 渡邊・増本・中村副看護部長 藤田総務課長補佐 梅原人事係長 西川人事主任(記録) 12名
<組合>樺島執行委員長 井上全学書記長 伊藤副委員長 西山支部長 羽山書記長 高崎副支部長
 今田副支部長 木下書記次長 尾山執行委員 井上執行委員 奈須執行委員、  執行委員、徳永書記(記録) 13名


自己紹介:役職名と名前

<当局> 交渉は17時まで。2月16日に整理された内容で進めていきたい。まず病院長との懇談と言う形で病院長から話してもらってそれから事項別に進めていく。病院長の話の後質問を受けたい。


 1.病院の再開発について

 1) 情報の民主的な公開を常におこない、開発の進行状況を伝えること。
 2) 実際に働く職員の声を積極的にとり入れること。
 3) 救急外来について、開設時期及び人員や医療機器の配置を明らかにすること。
 4) 再開発後の医療を充実させるための増員計画について明らかにすること。
 5) 保育所の位置づけの明確化並びに組合事務所の場所を確保すること。

<病院長> 2月終わりに始まった西病棟の工事については沢山の資料があり病院におられる方は情報をもっておられると思うがそうでない方も出席されているので大筋をお話ししたいと思う。理念としては根本は医療は患者さんの為にあるということである。キリスト教で言えば愛、仏教では慈悲、医の心が根本である。人間対人間、個人対個人の心ということで「心の通う病院」をキャッチフレーズとしている。4つの柱のひとつとして高度先進医療の開発・推進をあげている。二つめに未来の患者さんのための病気の治療と開発を世界に発信していく病院にしたい。三つめにすぐれた医療人の教育・育成。職員の方は重要な役割となっている。1ヶ所欠けても困る。知識、技術とともに医の心を教えることが重要。いかに世界に発信すると言えども地域に根ざして地域医療、福祉に貢献していかねばならない。社会の要請に応える病院でなければならない。四つめは病院の機構改革。機構に関しては硬直している。それ自体を解決して横の連帯を密にしていかねばならない。ソフトの上にいろいろの新診療体制、機構、事務等病院全体も透明でわかりやすいものになっている。4月1日から新診療体制については臓器別系統別になる。診療体制が現在の一内、二内、三内では患者にわかりにくい。一内、二内、三内にある消化器、呼吸器、感染、一外、二外に存在する消化器、循内、来年の概算要求に血液浄化診療部、高次救急センター、周産母子センター、ベッド管理センター、ME管理センターなど系統別の要求となっている。現在、看護部は独立していますが検査部として中放、中検等を来年度の概算要求で文部省と折衝中である。建築の予定ですが、3月来週の水曜日が起工式。平成14年には西病棟が完成する。移動して中診棟の完成までに3年かかる。それから最終の東病棟が3年、これから8から9年はかかる。全職員で協力していきたい。3期の東病棟は中診棟と一緒にと文部省へお願いしている。それが終わるまでに外来棟を申請していく予定。基本理念に沿って新しく輝く病院にしたい。いろんな意味での世界一をめざしたい。
<組合> 救急外来について尋ねたい。3月1日付けで教授が赴任されたということだが、いつから稼働するのか、ベッド数、人員の配置数についてお聞きしたい。
<当局> まだ赴任されて助教授、助手の席が埋まってない。埋まってから実際動き出す。全病院の応援体制が整ってからになる。ICUではたぶん対応できないと思う。
<組合> 稼働するのは未知数だと言うことか。
<当局> 準備が整い次第と考えている。早いほうがよい。
<組合> ベッド数はどうなるのか。
<当局> 現在集中治療部・救急部として8床ある。そこがホームグラウンド。
<組合> 稼働したとして救急外来は入院になるのか、外来になるのか。
<当局> 入院です。
<組合> 基準はあるのか。
<当局> 施設基準はある。
<当局> 将来大きな目玉として高次救急救命センターの二期工事完成を目指している。再開発の大きな柱の「地域における医療の中心的役割」で必要。かなりの人と設備を入れてきますが大阪とか、山口ではやっている。しかし、このたぐいは医師の人員、看護婦の協力がないと実現しない。まず実績を高めたい。これからやっていきたい。
<組合> 先ほどの計画から行けば稼働時期は3年後になるのか。
<当局> 5から6年後になる。
<組合> 救急外来はもう少し早くなるか。
<当局> はい。地域の実績になる。来年度中なるかもしれない。時期はいつになるかはわからないができるだけ早くしたい。
<組合> 来年度中に立ち上がり既存の人員を配置していくときには、その時点で個別に交渉をお願いしたい。
<当局> 委員会で検討しているので構成員には常に公表している。
<組合> 現在いる人員で回すのは絶対許せないと思っている。
<当局> どういう形でか。
<組合> そちらで可能な形として交渉をもってもらいたい。
<当局> 公開して皆さんの意見を聞く機会はもうける。
<組合> 労働条件の悪化につながれば申し込みたい。
<当局> 定期的な席で知らせる。
<組合> そういう席では事が決まっているので間に合わない。
<当局> 毎月の運営審議会で随時公開されている。
<組合> 柔軟に話し合いの場を設定してもらいたい。
<当局> おっしゃることに誤解的なところもある。いろんな所で公開している。
<組合> 例えば中放の職員が救急外来に拘束されると絶対看れない事もでてきたりする。3次を越える体制になると専属の医師、看護婦、技師、薬剤師もいる。全職員が関わってくる。
<当局> 当然そういう気持ちでは考えられない。
<組合> 委員会のメンバーには現場を知らない人もいて、絵に書いたもちになってしまう。現場に精通していない人がでているのではないか。
<当局> 考え方としては何一つ隠すことができない。民主的にオープンにやっている。
<組合> 2、3人でもよいので交渉の場をもちたい。
<当局> 再開発推進室に直接行ってもらうのはかまわない。
<組合> 部長でなく委員長でもある病院長ににおうかがいしたい。中放のスペースが現在と同じであるのに驚いた。昔の基準で決めてあるのでは。
<病院長> 50年前の基準で決めてはいけない。この2倍のスペースがいる。しかし、総面積が決まっている中で、倍のスペースがほしいが詰め込まなければならない。そのスペースを元に設計の専門家がやってきまっていって私たちも満足していない。どこからも不満足で怒りの声がでている。   
<組合> 救急外来センターの何か基準があるのでしょうか。
<当局> 文部省の基準がある。更に計画が進んでいくが、全国の病院長会議では要求している。見直しも考えられる。
<組合> 保育所と組合事務所についてはよろしくお願いしたい。では看護婦問題にいきたい。


 2.看護婦増員及び待遇改善について

<当局> 4月から概算で定員内が2名増える。定員外については平成11年度6名増やした。これはICUを充実させる要員だった。今年度は5名増。4月から夜間看護加算をとるために5名を増員させる。暫定については昨年と同様で18名。病院長も話されたが病院をよくしていこうと努力している。12年度はトータルで33名になる。
<組合> 加算をとるための5名増ですか。
<当局> 夜勤の多いところに配分する。

 1) 増員によって2:1看護体制を実現して労働条件を改善すること。
  ・ 夜勤体制を3人に強化して回数を月8回以下にすること。
  ・ 救急外来開設に向けて適正な人員配置を行うこと。  ※注:1-3で審議
  ・ 年次休暇の取得日数を全国平均(14日)に引き上げること。
  ・ 超過勤務時間を削減すること。
 2) 病休、長期研修者についてはただちに代替要員を保障すること。慢性的な人員不足に対する応援体制を中止すること。必要な場合には稼働率を引き下げること。

<組合> 2)にいきたい。ICUで昨年、病気で1から2ヶ月、研修で6ヶ月欠員となった。2名欠員の状況が3ヶ月あった。夜勤が月11回から12回がざらだった。ICUも患者人数に変動はあるが、超勤が9時までとか、午前退院、午後入院、土日も入院があったりする。土日の日勤帯は看護婦が平日の半分になるのでとても繁雑になっている。平日の状態と同じになっている。これも配置人数がぎりぎりで患者が置き去りにされている状況。同じ看護料を支払ってもらっているのだから常に同じ一定のサービスを提供しなければ患者は満足しない。そのサービス・質の医事のためには稼働率の引き下げもしかたないと考えている。長期的にみて患者へのサービスの方が重要である。現在の応援体制はある人員でサービスを一定化する意味においては得策であるが余裕をもった人員配置をすると言うことが必要ではないか。今後混合病棟になるということだが、ここに外科混合からぜひ交渉で言ってほしいと書いてこられた文を読みます。「朝からの部屋移動(重症者、手術の患者さんを大部屋から個室へ、回復した患者さんを個室から大部屋へ)で時間を費やしていることが多い。新生児から高齢者、感染者からクリーンルーム管理と患者層がばらばらで管理に時間を要する。病棟での毎日のケア(保清など)や患者さんの重症度に変化が多く一日の業務の流れを予想しにくい。三科合同で医師が常に病棟にいるわけではないのでポケットベルで一日中指示受けしなければならないので大変手間がかかる。湿布などの処方でも代行医不在のため連絡して実際に処方がでるまで時間がかかる。医師との連絡がとれ処方の依頼をした後もなかなか処方されない事も度々あり気が抜けない。新生児に哺乳をしながら高齢者の見当識障害のある患者も看なければならない。外科なのに化学療法やターミナル期のケアなど内科的な事も多い。車椅子やストレッチャーを使用する患者さんの検査、外来受診などの病棟からの出し入れが多い。」
<組合> 臓器別になると現状の外科混合のような繁雑さが予想される。繁雑になった事は看護婦が対応しないといけない。混雑が予想される。体力的にも限界がでてくる。
<病院長> 症度別でそう言うところもある。系統別、臓器別になっても常識的な線は保つ。診療科の縦割りではなく横割りで無理がくることはわかっている。再開発の病棟も今から準備していかないといけない。事務的な事でトラブルがおきるということはドクターサイドも意識を変えていかねばならない。
<組合> 混合病棟は繁雑だということを理解し今後考えていかねばならない、ということはおわかりでしょうか看護部長。
<看護部長> 外科混合はよそより一人多い。
<組合> 看護部長なりの看護体制を打ち出していってほしい。
<看護部長> むやみやたらと配置は考えていない。
<組合> 資料につけておいたビラはお読みでしょうか。
<組合> 資料も読んでおられないのでしょうか。先日の予備交渉で「2対1は検討の余地無し。」と答えている。また、「どこからでもいい案を出してほしい。」と学長がいった。昨年3月放映されたRKKテレビでのコメントでは「クリーンヒットになるような解決策は見つからない。対策に苦慮しているところです。」と述べていた。学長の希望に添って、我々教職員組合では解決できる手だてを考えて提案してきた。例えば病院長裁量経費、看護業務改善経費を使って労働条件を改善していこうということですが。これ自身に関して病院長はどのように思われますか。
<病院長> 高度先進医療には看護体制の充実が不可欠。2対1にするには看護婦の増員が必要。
<組合> 赤煉瓦No.34で提案しているように30名ぐらい必要になってくる。つまり全国レベルまで看護婦を増やせば2対1は可能。もちろん総定員法がありますから定員内でなく、定員外でと言うことになりますが。看護業務改善経費、病院長裁量経費が1億6700万で40名増員はできるはず。
<病院長> 2対1が可能でそうなればこんないいことはない。欧米比較すると3対7の違いがある。1人の患者に看護婦1人、1対37で医療人全体がそう。矛盾があることは理解している。2対1になっても欧米には届かない。個人的には改善すると思っている。増員ですが、事務は皆さんに知られないぐらい努力している。文部省へも事務局へもけんか腰になって要求している。皆さんと願いは同じ。その方策が可能であるか数字は計算していないが。
<当局> 算数上では可能。私が民間だったらこれだけの事をすぐやる。しかし、残念な事に収入と支出の区分とか他に使われている。病院収入全体が使えない垣根がある。
<組合> なぜ、病院長裁量経費が使えないのか。施設も含んでいるという事か。
<当局> おっしゃるとおり経費できている限り使ってもいい施設改善とか、営繕そちらになる。ただし看護婦の業務をサポートするため補助者に2億2000万円使っている。すでに越えている。ベッドメーキングで1億7000万を越えた。病院長裁量経費を使って人を雇えない分看護婦の業務を軽減している。収入が伸びたら看護業務改善経費に回してほしいとお願いしている。2対1は実現したいというのが夢。
<組合> 山梨医科大学とか非常勤職員を雇用してすでにやっている。2月8日付で調査がきていますよね。これについては「支出に対して投資以上の収入増が図れる事項等について調査するものであり、定員増によるものではなく、非常勤職員対応による経費に係るもの」と明記してある。定員増によるものではなく、非常勤職員でと言うことは明らかに私たちが主張していることだ。
<当局> 調査が非常勤職員でとということはそういう方向性の準備段階だと考えている。先行投資しても改善してゆけるものなら改善していこうということがうかがわれる。No.34とつながっている。
<組合> やはり稼働率アップが一番の得策だと考えておられるのか。
<当局> 稼働率アップは一つの指標。それだけで「クリーンヒット」にならない。皆さんも読まれたかと思うが、病院だよりの経営戦略特集号で100円のうち1円の収入、1円の支出を減らせばと説明している。節約効率化して集めていかねばならない。看護婦の2対1にも近づいていく。
<組合> 努力していると言われたが、今の体制で稼働率をアップして破綻した。昨年のビラで主張したように4週8休、週40時間労働制、13対1の看護基準すべて破綻した。病床稼働率と在院日数とも26位。看護婦増員によって改善していった方が経営的にもいい。2対1にしても4月1日から在院日数の規制がなくなりますよね。在院日数の短縮とよりよい看護体制には合い通ずるものがある。
<当局> 在院日数も稼働率も一つの指標として適用されている。2対1になるだけの採用ができるかということが一番。結果で判断したい。2対1の対応ができない限り4月1日からは無理。
<組合> 4月1日から在院日数のしばりが28日になる。
<当局> 28日になったとしても看護婦の要員が確保できなくなる。どこが妥当な分岐点かを考えていかねばならない。稼働率が80%台というのは約100ベッドが遊んでいるということになる。責任を感じている。文部省から言われても仕方がない。
<組合> 13対1が廃止されますよね。
<当局> それはまだ確認していない。今日官報がきたので看て確認しないと言えない。そうなったとしたら悪化ですよね。
<当局> 確実な情報として得ていない。
<組合> 33日だが2.5対1では28日になる。特別な規制は廃止ですよね。
<当局> つかんでいない。
<組合> 在院日数の短縮には看護婦増員が必要。
<当局> それだけではない。クリティカルパスとかもある。
<当局> 在院日数の順番で10位以内を調べてみた。在院日数と看護要員は並行していない。
<組合> 信州大は51名非常勤職員を雇っていますよね。
<組合> 負担はかかる。このまま在院日数の長期化は避けられない。根本的な解決が必要。
<当局> 「赤煉瓦」に北大の会計監査の話があった。今まではしたことの結果で責められていたがこれからはしなかったことで責められる時代。心がけて考えていかねばならない。工夫して地域に密着した病院を自分たちでつくっていかないといけない。病院の枠組みで考えていける。
<当局> 文部省も変化した。
<組合> 当局と組合が共通の認識になった。
<当局> はい。
<組合> 2月8日の調書は文部省の路線転換。全国の国立大学で4大学だけが2
対1。急いでやらないと又、後追いする形になってしまう。
<当局> 婦長会議にも総務課長にでてもらっていかにして高度のケアをやつていくか、収入を伸ばす経営についての説明をしてもらっている。
<組合> 定員外看護婦を5名増やしてもぎりぎり。2対1は不可でも2.5対1、10対1という改善など工夫がある。暫定定数については理解が違った。学長交渉で「本学が要求するものだ」と当局が回答した場合、病院当局は「来年度は必ず要求する。」ということを確認しておきたい。
<当局> 本部と共用しながらやる。
<病院長> 収入に見合った分を下さいといってきた。そういう努力。労働加重にしようとしているのではない。にわとりを育てて卵を産ませるのかその逆かの発想。何十人という患者さんが待っておられる中でベッドが空いているのも問題。
<当局> 以前信州大にいたが病棟が完成した。4つに分かれた病棟が一つになったら経費が合理化、節約できる。今はあまりにも無駄が多い。

 3) 再開発後の看護体制を強化するための増員計画を立てること。

<組合> 3)についてですが看護部の目標はありますか。
<看護部長> 厳しい状況で何人増えるかわからない。現在の数で計算している。<組合> 目標はもっておられないということですか。
<看護部長> 具体的な数字はたてていない。何人増えるかわからない対策はたてられない。
<当局> 予備交渉では22名と言ったが、23名概算要求している。特定機能病院としてのケアの向上も目標としている。あと外科系病棟の3人夜勤の実現、ICU8床の稼働、手術部の充実。
<当局> ICUは4人でも足りないので。
<当局> 他に経営状況を効率化としてその分で看護婦を増員させようとしている。検討段階で進んでいる。収入を上げろと行っている。病床稼働率を上げろと大蔵省が言っている。至上命令で稼働率の上昇と平均在院日数を下げろといろんな会議の場で言われる。
<組合> 点数とかは言われないがそういったところも追加すべき。
<当局> これまでは総定員法があって看護婦を増やせない理由があった。総定員法がある限り増やせない。しかし、それではこれからの医療についていけない。2対1、2・8も考えていきたい。別の方法はないかということで、昨年来られた共産党の林紀子議員との共通認識は収入を上げても管理費として返って来ない所に問題があるということであった。これは国の根幹にも関わる問題なので大蔵省、総務庁にも言っておくと言うことだった。非常勤職員を増やすにはと考え、医療費と管理費を何とかしたいと思っていた。共産党の林紀子議員にお願いしたいと思っていた。しかし、収入が伸びれば医療費ではなく、管理費、看護婦を増やすことに使えるとして還元しましょう、と文部省が言ってくれるようになった。大きな変化だ。収入が5%伸びれば7、8億円になる。再開発も他学部には予算をくれない。病院には貸してくれる。先行投融資と言う形なので返していかねばならない。文部省に今までと違った変化がでてきている。
<組合> 文部省の方針が変わってきたという事はわかった。病院長交渉では、看護業務改善経費と病院長裁量経費を使って看護婦の非常勤職員を増やすと言うことを認めていただきたい。
<当局> 使えないことはないし使えてきたがその他に飛び込みの経費がある。昨年もはるかに越えて使用している。ベッドメーキングとかを外注している。
<組合> 昨年の学長交渉予備交渉で当局は病院長裁量経費を使ってもかまわないと言っている。病院長の考えはどうか。文部省も変わってきて工夫できる体制ができつつあると理解してよいか。
<当局> 使えないこともないが裁量経費も使えるが他にも使っている。緊急設備とか必要。
<組合> 学長交渉でも聞いたがどこに配分していくかという事だが。
<当局> 病院長裁量経費も使っている。看護業務改善経費で足りない分を病院長裁量経費から出している。有効に使っている。変化は見える。

 4) 4週8休の完全実施と不足した週休の取り扱いについて責任を持つこと。
 5) 二交替制の試行、導入は行わないこと。
 6) 働きやすい職場づくりのために
  ・ 希望に応じて看護の専門性を重視すること。特に、45歳以上の職員の希望は優先的に尊重すること。
  ・ 婦長会報告を文書化し、全看護婦へ統一した情報が届くようにすること。
  ・ ナースキャップを自由着用にすること。

<組合> 5)、6)について伺いたい。
<当局> 二交替については三交替を二交替には今ありません。6)の・については考慮はするが全員希望通りには行かない。無理な所には配置していない。考慮はする。45才というのはどこからでてきたんでしょうか。
<組合> 年をとっていくと個人差があるかと思うが覚えが悪くなったりもする。環境が変わってついていけない人もでていると思う。それが理由で辞めていった方も実際いた。
<組合> 考慮されているのはわかる。専門性の重視とセットになる。長年積み上げてきたことを重視してもらいたい。専門性を生かしたいと思っている。
<看護部長> 研究でもしてバリバリしていれば配慮する。・ですが、婦長会議で問題にし再確認しているが、何かまた問題がありましたか。
<組合> 現在は運針の報告を看護部が聞いてそれを婦長会で婦長が聞いてメモしたことをまた聞きという形で報告することになってしまっている。病院全体の方針を確認していくべき。そういう意味でやってほしいと要求している。ちゃんと伝わらないと病院全体の方針にも参加できない。
<看護部長> 言われる事もわかりますので婦長会議でもう一度話し合って文書化する方向で前向きで検討する。そうした場合来年からこの項目はおろしてもらえますか。昨年から議題は配布しています。
<組合> 当然私たちもはずしたいと思っている。婦長会議で決めなくてもそちらの判断でできるのではと思っている。
<看護部長> 部長が決めなさいと言うことですね。
<組合> 部長がこうやりますからと決めればよいこと。
<組合> 情報化していくことにもつながる。みんなが同じ認識をもてる。
<看護部長> わかりました。ナースキャップについては看護大学とかは廃止しているが、学生がキャップをつけていない姿をどう思うか。
<組合> 別に何も感じない。
<看護部長> 今でも病棟でははずしたりしている。ノーキャップが大分医科大学。
<組合> 病棟ではクリーンルームとかでははずしている。しかし院内で患者さんの搬送の際はつけなければならない。私たちが言いたいのは制服としてはずすのではなく患者さんの看護をするときにはずしたいと言っている。 
<看護部長> 病棟外にでるときとか患者が不安になるのでは。今のところはそこまでいっていない。絶対にノーキャップは駄目だと言うのではなく様子を見させてもらい検討させてもらいたい。


 3.定員外職員の定員化及び待遇改善について

 1) 定員外職員を定員化すること。
 2) 本人の意志に反して日々雇用職員のパート職員への切替を行わないこと。
 3) 本人の意志に反して賃金の切り下げ、解雇を行わないこと。

<組合> 医学部で日々雇用職員のパートへの切替、打診があった。病院では賃金切り下げ等行わないようお願いしておく。

 4) 日々雇用職員の退職手当の支給割合については第3条の第2項ではなく第1項を適用すること。 ※注:学長交渉へ
 5) パート職員へボーナスを支給すること。 ※注:学長交渉へ
 6) 3年期限付き雇用を撤廃すること。 ※注:学長交渉へ
 7) 以下の待遇改善について人事院、文部省へ上申すること。 ※注:学長交渉へ
  ・給与を俸給表の月額とすること。それが出来ない場合には日給額の算定に祝祭日や年末年始を考慮すること。
  ・特別休暇(夏期休暇、パート職員への忌引休暇・病気休暇など)を適用すること。
 8) 超過勤務手当の支給については定員内職員と差別しないこと。

<組合> 8)については135/100ででているというと回答をもらっていると言うことを確認しておく。あと一つお願いしたいのは定員内、定員外と同等の労働をしているのに関わらず定員外職員は超勤支給時間が少ない。他にもさまざまな意味で差別があるのでそう言うことのないようにお願いしたい。
(注) 年末年始の超過勤務について(祝日給の場合は135/100、週休の率は125/100)手当至急の実態を調べて本交渉前でに回答を求めていた。


 4.賃金に関わる諸問題について

 1) 各職種の基準適合者の昇格の実現を積極的に進めること。
 2) 看護婦の2級高位号俸者は全員3級に昇格させること。
 3) 准看護婦の2級昇格を実現させること。
 4) 行政職(二)職員の昇格については、附加業務を含めた職務内容を正当に評価し、昇格を速やかに実現すること。特に設備管理技士の職務内容を正当に評価し、積極的な昇格をおこなうこと。
 5) 看護助手の3級定数の枠拡大に努力し、基準適合者は早急に昇格させること。

<組合> 5)は学長交渉でやることになったがこちらから要求出さないと昇格できないので本部へ要求を出してもらいたい。


 5.行政職(二)職員問題について

 1) 栄養管理室に主任調理師をおくこと。

<組合> 2年前に交渉で資料を出した。患者からお金を取るようになって一品増えた。また、O-157が起こってから消毒する業務が増えている。主任調理師を4名を要求したい。先行に関しては基準通りやってもらいたい。7年前のようなことはやらないでもらいたい。<当局> 主任調理師をおくということで検討中。
(注) 昨年度の病院長交渉、学長交渉予備交渉で「組織から要求がでれば検討する。」と言う回答を得ていた。今年度は栄養管理室で職場会議がもたれ主任調理師をおいてほしい、という要望が出されている。

 2) 退職者の後補充を行い、業者委託(下請化)を拡大しないこと。
 3) 看護助手の複数科にわたる掛け持ち勤務をなくすこと。


 6.医療職(二)職員問題について

 1) 理学療法部に技師長制を導入すること。当面、学長辞令による技師長名を導入すること。
 2) 大型機器導入については人員を確保すること。

<組合> 4台に1台は稼働していない。骨密度測定器の事ですが一人3.500円とれるので7名とれば非常勤の技師を雇えるのでは。
<当局> 問題がたくさんあって購入の時、運営状況計画とか出すときにつけてもらえばよかった。技師長がアンケートをとっている。会計監査で設備を入れれば人は減らせるという回答を求められている。話し合いの上から解決していく。

 3) 業務当直に伴う業務拡大を軽減する為に人員を確保すること。
 4) 技官の研究費、研修を制度化すること。

<組合> 整形外科では技師の研修費として委任経理金を使っている。中放にはあるのか。
<当局> 部門ごとにある。管理も含めて。
<組合> 中放は旅費の補助を受けていない。
<当局> 各部門がやっておられるので中放の中で話し合ってもらいたい。

 5) 業務当直手当を増額すること。


 7 .病院の職場環境の整備について

 1) 病院のゴミ焼却炉のダイオキシン排出量が基準値以下であるかどうかを明らかにすること。

<組合> 測定場所とかを教えていただきたい。
<当局> 厚生省のマニュアル通りにやっている。煙突で4時間かけて収集してやる方法。昨年は12月15日に行った。測定値は排ガス12ngにたいして0.046ngだった。平成14年4月からは焼却炉は廃止する。

 2) 職員の福利厚生の面から院内食堂、売店の商品価格について検討すること。

<組合> 理事長である病院長にお聞きしたい。
<病院長> 努力をしてもらっている。採算もカバーしてもらっている。
<当局> 死蔵品が結構多い売れないものも売っている。一年に一度しか売れないようなものもおいておかないといけない。どこか適当な店と契約しておけばいいのだが。
<組合> 例えば商品券を1割5分引きで売ったらどうかと思う。
<組合> 以前は院内職員用と外来者で別だった。しかし患者さんが不満だったのはある。<組合> 直接恵和会と話してみる。
<当局> 病院長は理事長ではなく会長。経営にはノータッチ、関連していない。

 3) 看護婦の更衣室の整備、清掃を行うこと。
 4) 恵和会役員への天下り人事への道義的責任についての説明すること。

<組合> 以前いた3人の事務長が天下りでいた。今後もこの様な事の内容交渉には出していく。

 5) 業務当直手当を増額すること。
 6) 本人の履歴書のコピーを許可すること。 ※注:学長交渉へ
 7) 病院構内の熊大病院指定タクシー乗務員の禁煙を指導すること。

<当局> 管理課からミハナタクシーに電話を入れて指摘の件は申し入れた。他で禁煙タクシーはなかなかない。
<組合> どのタクシーを入れるかはどこが決めるのか。病院か。
<当局> 入札ではなく開院以来の歴史でそうなっている。
<組合> こういったことはタクシー会社に徹底させればすぐできること。
<当局> 選定はどうかだが、国有財産の使用料を取っている。そうしなければ1台もいないと言うことになる。更新は年度更新。他の業者を入れるといなかったりする。

<組合> 夜間看護加算を取るのはいつからか。それと5名増える分の配置をお聞きしたい。
<当局> 1ヶ月の実績を元に申請する。
<組合> 通年通して取ると言うことか。
<当局> 4月は新人が入るので5月より先になると思う。
<組合> 今回の人事の発表でRI所属の看護婦がいて応援にいった科の夜勤もすることになるようだが夜勤要員としてはどちらの科に入るのか。
<当局> RIではなく放射線科の事ですよね。
<看護部長> 放射線科の夜勤として考える。2病棟4階が3人夜勤体制を取らねばならないと言うこと。5名の配置については非常に無理しているところに配置した。
<組合> 最後に一言。診療に経営的発想をもったほうがよい。中放でフィルムを2枚取っている。年間1000万円が無駄。各教官で経験を積まれた方とそうでない方とが一緒の場合ならよいが、慣れていない方同士の場合は失敗が多い。
<当局> 意識の改革としては全く同じ。
<当局> 物流システムで管理すれば診療、研究で失敗となる無駄もへる。
<組合> 看護部長は忙しくて無理しているところに増員分を配置したとおっしゃられたが、昨年に続き先ほども外科混合の忙しさを話した。そういう所には配置されなかったんでね。
<看護部長> 外科混合には配置していない。急患と患者数がいつでも多いところが基準。
<組合> 今日はどうもありがとうございました。


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