| 労働基準法等に基づく就業規則等についての協議報告１０ | |
| 発行日 2004.3.25 | |
| 連絡先 熊本大学教職員組合 | E-mail：ku-kyoso@mx7.tiki.ne.jp |
真冬の厳しい寒さの中で始まったこの協議も今日で10回目になりました。法人化まであと1週間でありいよいよ大詰めの段階に差し掛かっています。この日の協議の冒頭では4月1日までに安全衛生委員会の委員を推薦してほしいとの依頼がなされました。この委員会は労働安全衛生法に基づいて設置するものであり，委員の半数は労働者代表の推薦で選ばれます。皆さんのところにも労働者代表の方から依頼がいくかもしれませんが，快くお引き受けいただくようお願いします。
１．苦情処理規則の素案について 就業規則案第66条に苦情処理についての規定があるが，それに基づく苦情処理規則は4月1日には間に合わず，今回の協議で初めて素案が示される形になった。問題になったのは苦情相談員が総務部人事課副課長及び医学・薬学等事務部総務課副課長とされている点である。労働者側からは基本的に人事に関する苦情を扱うので，人事課に苦情を申し立てる形ではまずい，苦情相談員は命令系統から独立した人にすべきだとの指摘がなされた。苦情相談員の仕事は相談受付の窓口であり，人事課以外の人では相談の中身がわからない。処理は合議体で行うので問題はないとの回答があった。 ２．年間変形労働時間制などの労使協定について 年間変形労働時間制について附属学校での導入が予定されているが，その詳細が年間カレンダーの形で示された。教育実習の期間を繁忙期として9時間労働とし，その分超過する労働時間を夏季休業中に休みとして与える形になっている。附属学校の意見に基づいて作られた案なので異論なく了承された。一斉休憩の適用除外に関する労使協定，給与控除に関する労使協定も特に異論は出されずこの形で4月1日に協定を結ぶことにした。なお，教職員組合の組合費については4月からの控除は実務的に困難とのことだった。 ３．時間外・休日労働に関する労使協定について (1) 前回の会議で労働者側からの要求に応えて，超勤時間の実態を示すデータが提出された。1日の限度時間を6時間とすることについて，労働者側の理解が得られた。 (2) 時間外労働の命令は終業時刻の何時間前に行われるのかとの質問が出された。明確な定めはないが，早めに命令は出している。ただし様々な事情で終業時刻直前に仕事が入る場合もあるとの回答だった。労働者側から「何時間前に命じる。ただし，業務上止むを得ない場合はこの限りでない」というような規定を設けられないかとの意見が出された。 (3) 時間外労働を命じられても，予定が入っているなどして応じられない場合もあるが，異議申し立ては行えないかとの意見が出された。使用者側からは職員の事情を配慮して場合によっては別の人に頼むなどの措置をしているとの説明があった。この説明に対して，事務局のような大きな職場ではそれも可能かもしれないが学部事務のように小さな職場では対応が困難ではないかとの疑問が出された。配慮するという規定を盛り込めないか，異議申し立てを取り入れた場合その処理をどうするのかなどの議論が出たが，合意には至らなかった。 (4) 何時間前までに命じるのか，異議申し立てをどうするのかについて労働者側から具体的に案を出すので検討してほしいとの提案があり了承された。 ４．就業規則等についての労働者代表による修正提案について 使用者側から各項目ごとにどう対応したかの説明があった。そのまま受け入れられたもの，提案の趣旨を生かして取り込まれたもの，またごくわずかであるがなお見直しを行っているとの回答もあった。その中で明確に拒否されたものとしては，定員外職員に対する永年勤続表彰，懲罰委員会への補佐人の同席，有期雇用職員への試用期間適用などあった。また就業規則の中で労使協定・労働協約に言及するように求めた点についても法令等で明らかであり特に必要はないとの考えが示された。 今後の予定として，3月29日に労使協議を開き時間外・休日労働に関する労使協定の詰めを行うこと，4月1日の午前中に労使協定の調印を行うことが合意されました。また，京町事業場の松岡代表から，4月1日の人事異動で熊本大学を離れることになったこと，京町事業場において職場集会が開かれ，後任の過半数代表者として藤本康氏(附属中学)が選出されたことが報告されました。3月いっぱいは松岡代表が対応するとのことです。 |