No.25
1999.12.13
熊本大学教職員組合
Tel.:096-342-3529 FAX:096-346-1247 
E-mail:k-kumiai@mb.infobears.ne.jp

 
 
 
 
この集会のエネルギーを運動の大きなうねりに!!
 (全大教 第10回医大懇報告)

 
 
 全大教第10回医科系大学教職員懇談会(通称、医大懇)は11月20日?21日にNTT熊本会館にて開催され、18大学126名の参加で成功裏に終えることができました。熊大教職組は、開催単組として医学部支部を中心に実行委員会を組織し、企画段階から積極的に関わりました。
  
これまでの運動の成果をふまえて!
 熊本で開催することになった背景には、ここ数年間における看護婦部会の活動があります。例えば看護婦増員について、看護改善経費による定員外職員の採用を提起し、当局に迫ったことは昨年度の赤煉瓦に詳細に報告されています。全大教病院協議会は、この様な熊大の運動に注目し、医大懇の熊本開催を依頼してきたのです。

“患者の立場にたった医療とは”をめざして!
 熊大教職組では、開催を引き受けるにあたって、医大懇の開催が自らの活動の前進につながるようなものにしたいと考えました。又、この活動が学内だけの問題だけではなく国民全体に関わるものであるととらえ記念講演者については組合以外にもアピールするような人を選ぶこと、患者の立場にたった医療をすすめるためには職種を越えた話し合いを実現するため、従来職種別に行われていた分科会を問題別に設定することを要望しました。
 この要望は病院協議会によって二つとも受け入れられました。記念講演者にはNHKスペシャルなどを通して広く注目されている紙屋克子筑波大教授が決まりました。分科会も熊大の提案をもとに4つの問題別分科会を設定することにし、その内二つ(チーム医療、主張する看護)を熊大が中心に運営することになりました。

ホームページを開設、広く他大学へ呼びかける!
 実行委員会は医学部支部を中心に25名で結成され、内容の企画、事前の準備や実行委員会ニュースの発行、当日の会場の設営、速報の発行などを行いました。特に、速報部では集会の呼びかけから集会後の報告までホームページに紹介するなど黒髪地区の組合員が裏方として活躍し、医大懇の盛り上げに大きく貢献しました。
 教職員組合の集会に呼ばれ、昔の知人に会い、かつての基準看護闘争を思い出しました。話す予定ではなかったのですがとお話しされた事は、「そこで学んだことは、国民の利益に従う限り看護職の道を誤る事はない、ということですし、この確信は今でも変わりません。」ということでした。
 専門職(プロフェッショナル)としての看護婦(ナース)の仕事は、医師の手助け(ドクターズアシスタント)ではなく、第一にすべての国民にとっての基本的人権である「健康権」の確立に携わる専門職であり、第二にホスピスにおいて良質の「生活の世話・支援」を行う専門職です。歴史的に見て看護婦はまずもって患者のために登場したのです。「人々の精神に深く介入して平和を与える、これを癒しという」、このナイチンゲールの言葉は今日でも生き続けています。患者を背にして機械と向かい合ってドクターと対話することがプロだと勘違いされることもある昨今ですが「生活の支援」という複雑・高度な仕事こそが、21世紀における看護の方向として見直されなければなりません。
 大学病院は特に医療を先導し、理論的にも活動的にも医療全体を引っ張ってゆく役割を果たしていると思っています。また、最後の最後まで赤字になってたっていられるのは、国公立の病院だけですから国民の利益に立たなければ国民の信頼は得られないという好条件もあり、それを支えていくのは皆さんですから頑張って下さい、と結ばれました。


 
 
 

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