No.15
2000.9.14
熊本大学教職員組合
Tel.:096-342-3529 FAX:096-346-1247
E-mail:ku-kyoso@mx7.tiki.ne.jp

 
 
定員外職員の賃金カットに抗議する!!


−理由は予算不足−
予算削減のつけを定員外職員に回すな!!


 本年4月、医学部および事務局の3名の定員外職員について、給与が大幅に引き下げられるという措置がとられました。組合ではこの措置に強く抗議するとともに、是正を要求します。

【事実経過】

 昨年3月、医学部の講座で働いている4名の日々雇職員(行(二))について、パート職員への変更が求められました。その理由は、講座の校費がほとんど人件費になってしまったためです。

 これをうけて、4名の職員は組合に加入するとともに、連名でパートへの切り下げに同意しない旨の要望書を提出しました。組合では、医学部支部を中心にこの問題に取り組み、3名についてパート化をやめさせること(うち、1名は事務局に再雇用)ができました。残り1名は本人の事情も有り、パート化に応じました。しかし、4月になって日々雇で継続した3名の給与が全員2級11号俸相当になっていたのです。昨年の給与と比べて、年間で一人30〜50万円減額されました。

【当局の説明−−賃金カットは更に広がる!】

 7月、組合は人事課長と会見しこの措置の説明を求めました。当局の説明は
「定員外職員の給与は初任給格付け基準に基づき、予算の許す範囲内で支払うものなのでこの措置には問題はない。」
「医学部に対し、人件費としていくら支払えるかを聞き、その額に相当する号俸として2級11号俸を決めた。」
「事務局に配属された職員も他の2名との均衡を図るため2級11号俸にした。」
「来年以降も予算は苦しいので、これからは下がることはあっても上がることはないだろう」
「今年度になってからも医学部の共通経費から給与が支払われている定員外職員について相談を受けている」
という発言がありました。これは、この賃金カットの措置が今回限りの異例なものではなく、今後もさらに広がっていく可能性があることがはっきりしました。

【組合は予算不足を理由とする安易な賃金カットを許しません】

 組合は、この説明を受けてもやはり給与引き下げを許すことはできません。それは、大学・学部の運営に携わる人には雇用者としての責任があり、人件費の確保は第一義的な課題と考えるからです。

【補足】(定員外職員の給与についての基礎知識)

 定員外職員は、建前上、毎年4月1日付で採用されることになっています。給与はその時の経験年数をもとに、初任給格付けの規則に従って決められます。経験年数が1年増えれば給与もその分上がるわけです。ただし、初号制限(上位級の最低号俸を超える号俸を初任給とすることはできない)の規則があるため、行(1)では2級4号俸が最高の号俸になり、それ以降は何年勤めても給与は上がりません(頭打ち)。
 ところが80年以前に採用された(今回の3名の方は80年以前に採用された方です)日々雇職員(8時間勤務)は、初号制限を受けないことになっています。これは、定員外職員の待遇改善の方策として、組合の運動の中で勝ち取ったものです。この措置を導入する大学は、定員外職員の長期化防止策を求められ、日々雇職員ては3年の期限でしか雇用できなくなっています。なお、パート職員(6時間勤務)については頭打ちは解消されていません。3年の期限もついていません。

 

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