No.2
2001.6.18
熊本大学教職員組合
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14日 国立大学学長会議開かれる
国立大学も小泉流「最終処理」の標的!
— 独法化問題は新たな局面に ー 

 

小泉流「構造改革」が国立大学へも押しつれけられようとしています。敗北主義に陥ることなく、世論をも巻き込んだ組合運動の構築が求められます。
 以下関連する記事を掲載しました。ぜひ組合にご意見をお寄せください。


① 2001 年6 月11 日 
第10 回経済財政諮問会議議事要旨
○基本方針の分野別テーマ(大学の構造改革、不良債権処理関連)について
(遠山臨時議員)
 
この会議が、人材育成と科学技術振興への投資を重視している点を高く評価。経済再生を始め、我が国の発展に結び付きつくよう、投資対象となるべき大学は創造的人材育成と、研究開発の役割をしっかり果たすべき。本日は、大学の構造改革の方針について説明する。大学の構造改革は、活力に富み、国際競争力のある国公私立大学づくりの一環として行う必要がある。第1 に、国立大学活性化と基盤強化のため、再編・統合を大胆にやる。来年度を国立大学にとって歴史の転換点とし、個性と実力を持つ大学に集約したい。第2 に、国立大学は、独立行政法人そのものとは違う民間的な経営手法を取り入れた新しい法人にする。ポイントは機動性、戦略性、能力主義。また、今の公務員とは違う民間的経営形態を考えている。独立行政法人よりも、大学の社会的任務と合致したよいものにしたい。第3に、徹底した第三者評価で競争させ、メリハリを付け、よい大学は国公私を問わず、世界のトップクラスに育てたい。2 枚目の資料は、日本経済の活性化の観点から、大学をどう変え、社会的貢献を効果あるものにするかという観点からまとめたもの。「大学発の新産業創出の加速」のほか、人材大国の創造、都市再生なども視野に入れて取り組みたい。全体を一言で言えば、要は世界で勝てる大学というのをつくっていくということ。様々な抵抗が予想されるが、これらを確かな目標とし、しっかり実現に取り組みたい。その意味でも、骨太の方針に、この内容を反映して頂きたい。

(牛尾議員)

 方向としては大変すばらしい案であるが、問題はこれをどういう時間軸でやるかということ。かなり早いスピードを要求されている。

(遠山臨時議員)

 現在、フルに議論をしながら進めている段階だが、できるだけこれを加速させたい。明確に何年とは言えないが、平成15 年には形を見せたいと考えており、方向性について今年度内に明確にし、来年度は、一つでも二つでも国立大学の再編に取り組みたい。

(片山議員)
 国立と私立との機能分担を考えているのか伺いたい。また、学生の学力がないことも問題で、大学卒を企業・役所で再教育をやっている現状だが、そういうことに対して何か対策が必要ではないか。

(遠山臨時議員)
 
国公私を通じてすぐれたものを伸ばしていく。また、学生の資質の向上については、大学改革の一貫として、一番の重点に教育の充実を取り上げ、より力強く進めていく。

(平沼議員)

 「遠山プラン」の具体的な検討として、第1 に、社会ニーズへの主体的、機動的な対応を可能とする組織編成の弾力化、学科等設置の自由化などを具体的に謳うことが必要。第2 に、企業人の教員への登用推進や企業から大学への委託研究費を5 年で10 倍にするなど基本的な方向性は示されているが、実現に向けた具体的な方策は必ずしも明らかになっていない。今後早急に、基準の見直しや明確化などを明らかにした上で、措置をすることが必要。そのためには、産業サイドの協力が必要であり、当省としても最大限努力を共にさせていただく。

(遠山臨時議員)

 御指摘があったように、過程などを自由化するなどは進んできているが、更に加速することが必要。企業との交流については、御協力をお願いしたい。

(塩川議員)

 1 つは教育公務員法の改正。これを改正しないと、実際に国公立の大学は動かないのではないか。2 つ目に、国公私立30 校に絞ると大学の定員をどのように変化させるか。

(遠山臨時議員)
国立大学法人にした場合の職員の身分は、現在、鋭意検討中である。必ずしも国家公務員型に集約するのではなく、より自由な発想で新しい制度にしたいという意見もある。また、国公私立30 校については、国交私の大学の分野別に30 くらいを世界の一流の研究者たちが日本に来るような魅力的な大学にすることであり、他を切り捨てるということではない。


 

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