No.42,43
2003.4.21,24
熊本大学教職員組合
Tel.:096-342-3529 FAX:096-346-1247
E-mail:ku-kyoso@mx7.tiki.ne.jp


国立大学法人法案に対する
「国立大学全体電子投票」
に参加しよう!

  国立大学法人法案の国会上程以降、法案の問題点や矛盾が具体的に明らかになる中で、大学の内外で法案を疑問視する声や廃案を求める声が強まっています。組合の国会要請行動には全国から400人が参加。国大協も、24国立大学長から法案の問題点を指摘する意見書が出され、臨時総会の開催の可能性について言及せざるをえなくなっています。これまで冷ややかであったマスコミの反応も、「週刊新潮」、「熊日新聞」、「現代思想」や「世界」が法人化問題の特集を組むなど変化をみせています。
  また国会審議の場でも新たな情勢変化が生まれています。当初与党はこの法案を最速の3回で通過させる予定でしたが、その目論みは挫折しました。文部科学委員会が「重要法案」と位置付けることによって、参考人質疑も行なわれ、5月に入っても審議は続けられる予定です。
  このような情勢の変化の下で、いま私たちには、法案の廃案に向けてあらゆる可能性を探り、実行することが求められています。以下に紹介する「国立大学全学投票」の取り組みもそのような可能性の一つです。組合としてもわれわれ大学人の意思を示す絶好の機会として位置づけ、みなさんにこの投票への参加を広く呼びかけるものです。

投票期間が
変更になりました。
四月二十五日までは模擬投票になります。これまでに投票を済ませた方は、もう一度投票をやり直して下さい。

4月28日(月)−日(
研究・教育の担い手である国立大学全教官に
国立大学法人法案の賛否を問う
国立大学全体電子投票

大学全構成員と未来世代の立場に立って投票を
投票サイト
http://ac-net.org/rfr
国立大学レファレンダム準備会 rfr@ac-net.org

国立大学教官 各位

  4月3日に国立大学法人関連法案の国会審議が始まりました。国立大学の独立行攻法人化は教育・研究活動の自律性を損うことが当初から大学内外の関係者の共通認識となり、その欠陥を修正できるかどうかを検討するために3年が費やされました。しかし、審議中の法案が呈示する国立大学法人制度は、独立行政法人制度以上に大学の自律性を損なう危険性があり、2月中旬には24の国立大学が意見書を国大協に提出し法案概要の種々の問題点を指摘しています。
  しかし、国大協理事会は2月下旬に法案概要と調査検討会議最終報告との間に本質的な違いはないとしました。これによって昨年4月の国立大学協会総会で強行採決された最終報告了承が、法案概要了承を意味することになったようです。法案に問題があれば臨時総会を開く、という理事会の合意事項は棚上げされたままであるため、一見すると国立大学全体が国立大学法人化に前向きである、という状況のまま国会審議が始まってしまいました。そのため、この攻策に批判的な与党議員の方々も、当事者が賛成しているのでは仕方がない、と沈黙していると聞きます。
  日本の現代史において、現場の意見を無視して行なわれる中央の意思決定が大きな災厄をもたらすことがしぱしばありました。このまま、大学の現場に居る教官・技官・事務官・非常勤職員・院生・学生の声を無視して国立大学法人化が断行されるならば、近未来の日本において大学全体が衰退する危険性は看過できないほど大きなものとなります。
  国立大学教官は法案を精査し、その是非について意見表明する責務がありますが、大多数の教官は所属する組織への影響を懸念し声を上げにくい状況に置かれています。そこで、この状況を打破するためにレファレンダム(全体投票)を電子投票の形式で行うことにしました。

投票期間:4月28日〜

投票サイト:http://ac-net.org/rfr

研究教育活動の現場に居る者による吟味結果を社会に伝えることは国会の判断が適切なものとなるために不可欠であると考え実施します。この法案の下で日本の大学全体が真に発展するのかどうかを、未来世代の視座に立って精査し、その結果を表明し、歴史的責務を果されんことを、すべての国立大学教官にわたしたちは呼びかけます。

呼びかけ人(4月16日現在)

池内了(名古屋大学)、落合豊行(奈良女子大学)、加古冨忠雄(奈良女子大学)、神沼公三郎(北海道大学)、小森陽一(東京大学)、近藤義臣(群馬大学)、佐藤清隆(広島大学)、白井浩子(岡山大学)、鈴木恒雄(金沢大学)、田端博邦(東京大学)、吐下徹(北海道大学)、仲尾善勝(琉球大学)、永井責(琉球大学)、中村冨美男(北海道大学)、服部昭仁(北海道大学)、藤原昇(奈良女子大学)、藤本高雄(香川大学)、吉川泰(高知大学)、交野正明(広島大学)、和田昌明(奈∴良女子大学)、渡辺信久(北海道大学)、渡辺勇一(新潟大学)


(※ 誤解を避けるため、html版編集者の判断で下線部を変更しました。)

 

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