No.27
2003.12.15
熊本大学教職員組合
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国立大学法人予算の削減方針に対し,国大協理事会は要望書提出
−学長となるべき者としての指名の返上も念頭に−

 12月8日国大協は理事会名で「運営費交付金の取り扱いについての要望」を河村文部科学大臣に提出しました。文書では,事務当局の出した平成17 年度以降の運営費交付金の算定ルールが,従来の大学関係者への説明や国会での答弁と相異する内容であることを指摘し,その提案をベースにした最終的結論を年末までに得ようとする事務当局の姿勢について見直すよう求めています。さらに,「(国立大学法人の学長となるべき者としての)指名の返上をも念頭におきつつ,重大な決意を持ってこの文書を提出するものです」とまとめられています。  さて,この問題の発端は財務省が大学予算について他の独立行政法人と同様に効率化係数をかける方針を示したことにあります。この具体的な内容と背景,今後の影響等については現在分析中であり,来年早々にニュースにする予定です。今回のニュースでは,問題が浮上してから現在までの動きを簡単に紹介します。

相次ぐ学長学部長の要望書
 11月12日の国大協の総会でこの問題が大きく取り上げられ,同日付で「国立大学関係予算の充実について」という要望書が国大協会長名で出されました。予算が減らされることについての危機感は理系学部を中心に広がり,11 月16 日には理学部長等による要望書(提出者49 名,本学の河野理学部長を含む),翌17 日には農学系学部部長による要望書(提出者42 名),11 月28 日には医学部長等による要望書(提出者42 名,本学の阪口医学部長を含む)と学部長レベルの要望書が相次いで出されました。これらの文書は国立大学法人法反対首都圏ネットワークのホームページ(http://www.shutoken-net.jp/)にすべて掲載されています。

全大教との会見での財務省の発言は
 全大教はこの問題について11 月26 日に財務省との会見を行いました。その中で財務省は,「大学が裁量権をもってやることになれば,効率化の努力を求めるのはある意味では当然」「まだ文科省と協議中だが,1%程度の効率化係数を考えている」と述べています。人件費も裁量的経費に含めるとの考えも示しているので,効率化係数は人件費も含めてかけられることになります。また,1%は対総事業費(熊大では約440 億円と言われています)のことで,運営費交付金では2%削減という報道もあります。大学予算を毎年減らしていくという仕組みが導入されようとしているのです。

やはり法人化は行財政改革のため
 国立大学の法人化は独立行政法人の枠組みを利用して行われたため,根本に行政改革の考えがあります。運営費交付金にかかる効率化係数というのもまさにその一つです。財務省は授業料・入学金の値上げも示唆していると言われています。組合のもっとも危惧していた予算の削減と授業料の値上げが今現実の問題となって表れてきました。国大協の現執行部は文部科学省の説明の下に法人法案が成立すべく積極的に行動してきたのですから,現在の事態に自らの地位をかけて対処しようというのはある意味では当然のことです。しかし,だからと言ってこの事態を招いた責任を国大協の執行部に負わせれば良いというものではありません。

全大学関係者が予算削減に反対の声をあげよう!
 財務省の方針は12月24日にも閣議決定されようとしています。今必要なのは,法人法成立前の立場の違いを超えて全大学関係者が一致して反対の声をあげることが重要です。国大協は12月11日に臨時総会を開き,理事会の要望書を全会一致で採択しました。12月9日には東大の全研究科長・所長が連名で意見表明を行いました。熊本大学においてもア元学長を先頭に文部科学省,国会議員,マスコミなどへの働きかけを行うよう訴えます。

12 月12 日,組合はこの問題について学長との懇談を申し入れました

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