No.52
2004.4.21
熊本大学教職員組合
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団体交渉において良好な労使関係を構築していくことが確認されました

 3月29日、法人化を目前に控えて団体交渉が行われました。この記録については現在整理中であり、2003年度執行委員会の活動報告集に掲載する予定です。ここでは組合と大学との関係を中心に団体交渉の結果について簡単に報告します。

ア元学長が出席しました
 従来、学長交渉に学長が出席することは少数の例外を除いてありませんでした。このことは予備交渉で絶えず議論の対象になってきました。しかし、法人化後の団体交渉を念頭に置けば、使用者側の義務は要求項目について決定権を有する役員等を含めることです。逆に言えば学長にしか判断できないような項目を置けば学長自身が出席せざるを得ないのです。法人化後の経営のトップは学長ですから、定員外職員の定員化や看護師の確保など全学予算に絡む問題に学長が対応するのは当然です。しかし、事務局長が一定の予算裁量権を持つのであれば事務局長が対応するということも考えられます。誰を出席させるかは要求項目の内容と法人化後の意思決定システムに基づいて使用者側が誠意を持って判断することです。
 この観点から、今年度は予備交渉において学長の出席を求めることはしませんでした。また学長交渉という表現も使わず、使用者側に対しては単に「交渉」、組合ニュースでは「団体交渉」という表現を使ってきました。
 使用者側から学長の出席が伝えられたのは交渉の数日前のことです。組合はこれを法人化後において組合の役割が増大することに伴い、組合を重視していこうとする使用者側の考えに基づくものとして歓迎します。残念ながら交渉時間が当初予定の90分から3時間に延びたため、2時間ほど経過した時点で退席されましたが、その間様々な問題について学長自ら説明や回答を行いました。法人化後の労使関係を構築していく中で意義深いことと考えています。

組合員の人事、組合と大学の関係などについて労働協約を結ぶことになりました
 1月から2月にかけて全組合員に組合活動の進め方に関する労働協約案を議論してもらいましたが、その案を若干修正した上、2月末に大学側に提出しました。残念ながら交渉時間の制約もあり内容のつめは行えませんでしたが、労働協約を結ぶことでは合意し今後実務的にすり合わせていくことになりました。
 もう一つ、組合員の人事異動について必要な場合は事前協議を行うよう求めてきましたが、職種換えと出向については合意ができました。この合意に基づいて労働協約を結びます。なお、人事異動については事前協議などしなくてもすむような運用がなされることが理想です。ただし人事のトラブルは労使紛争につながりやすいものなので、そうなる前に事前協議を行って労使紛争を回避するというのがこの協約の狙いです。今後、組合員が懲戒や降任・解雇の審査を受けるような場合に組合として必要な支援を行うことも可能になるようにしていきたいと考えています。

定員化・任用中断日の廃止などの項目で経費をベースに議論を行いました
 定員外職員の定員化、フルタイム職員の任用中断日の廃止などの要求については、従来は制度が壁になって実質的な議論が行えませんでした。今回の使用者の回答も、予算の問題があり従来どおりに扱うというそっけないものでした。ただし、予備交渉での「要求の実現に必要な経費を明らかにして欲しい」という組合の要請に応える形で、定員外の看護師を定員化した場合、年間で一人に付き40万円弱の経費が必要になること(退職手当の関係で将来的な負担増もある)、任用中断日を廃止した場合1日分の賃金として約200万円(他に6月期のボーナスへの影響が1200万円程度)が必要になることが回答されました。
 この経費に基づき実質的な議論を深めることができました。例えば看護師の定員外の割合が17%に上っていることから3年間に正規に採用されない不安が生じていること、それによって医療短大の卒業生の中にも熊大病院以外を希望する声があることを示しながら、一部を定員化しその不安を払拭していくことは優秀な看護師を確保するためにも有効だという主張を展開しました。
 任用中断日についても、業務上の必要がないのに中断日を置くことは大学の雇用政策の上で何の意味もないこと、逆に職員には共済組合に加入できないなど実質的な不利益があることを示し、この扱いを継続することの道義的問題を指摘しました。以上の二点については、予算を考慮しながら今後検討するという回答を得ました。

本部組合事務所の確保について解決のめどが立ちました
 現在、本部組合事務所が入っている建物は老朽化が進んでおり危険が増しています。昨年は屋根の一部が壊れ落下するということもありました。組合は10年以上前から別の場所に本部組合事務所が確保するよう大学に要望をしてきました。今回の団体交渉においてア元学長から、具体的に部屋をあげながら、本部組合事務所に使えるよう検討中であるとの回答がありました。長年の懸案事項が学長の努力によってようやく解決のめどが立ちました。この場を借りてあらためて感謝の気持ちを述べさせていただきます。

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