No.23
2005.11.25
熊本大学教職員組合
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団体交渉報告集会において緊急声明を採択!!
緊急声明:根拠無き給与改悪に抗議する

緊急声明:根拠無き給与改悪に抗議する
2005年11月24日
熊本大学教職員組合
団体交渉報告集会

 熊本大学教職員の給与改定に関する労使間の交渉は、2005年9月26日の人事院勧告への対応に関する交渉以来、11月22日開催交渉を以って既に3度を数えるに至っている。しかしながら、9月26日および11月14日の交渉において、使用者側は、熊本大学の経営責任者であり、労働条件の変更に関わる決定権を有する学長の出席を拒むのみならず、熊本大学教職員給与の不利益変更の合理性および高度な必要性について、いたずらに人事院勧告準拠論を振りかざすのみで、資料の提示はおろか、一切説明を行うことなく、交渉を形骸化させた。さらに、学長の出席を得て開催された11月22日の交渉において、使用者側は組合の請求に応じて自ら提出した熊本大学教職員の給与実態、および、財務状況と見通しに関する資料を示しつつも、2005年度人事院勧告による国家公務員の基本給引き下げ率0.3%を2005年度の熊本大学教職員の給与改定に準用する合理性と必要性に関わる説明を今回も回避した。また、資料提示に先立ち組合が提示した賃金要求についても、その主張が使用者側の固執する人事院勧告の官民格差是正の方針と通則法63条に適合したものであるが故に批判すら行うことなく実質的なゼロ回答を強行した。
 使用者側の不誠実な対応は、これら一連の根拠無き一方的な人勧準拠論の玩弄に留まらない。11月22日の交渉において、組合が賃金要求の再検討を約束した上で協議の継続を要求したにも関わらず、学長自らが団交拒否を明言し、過半数代表者の意見書提出をも待たず、11月14日に提示した給与改定に関する使用者提案に一切の変更を加えることなく、本日の役員会において決定を強行した。
 国立大学法人法案の審議過程において政府が示した労働条件の変更に関わる組合との交渉の必要性を完全に無視する姿勢を今後も使用者側が固持するのであれば、2006年度の給与改定はもとより、将来的に予測される国家公務員給与の人件費削減方針に伴う人事院勧告の給与切り下げに根拠無く盲従した結果、民間はおろか他省庁の国家公務員の給与水準を遥かに下回る熊本大学教職員の給与水準が、通則法63条に定められた「社会一般の情勢への適合」義務に反して、更に劣悪な状況に追い込まれることは、火を見るより明らかである。
 このような観点から、私たち熊本大学教職員組合は、正常な労使交渉の実現を要求すると共に、2005年度の給与改定の見直しと、2006年度以降の給与改定に関わる人勧準拠方針の撤廃を求め、さらに取り組みを強化するものである。

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