No.11
2006.8.4
熊本大学教職員組合
Tel.:096-342-3529 FAX:096-346-1247
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熊本大学教職員組合2006年度運動方針

私たちをめぐる情勢

大学「改革」の進展
 2004年4月の国立大学法人化いらい、政府が推進する大学「改革」が、行財政改革の一環に組み込まれた大学「破壊」の性格を強く帯びていることは、ますます明白になってきました。こんにちの「改革」への動きは、1998年10月の大学審議会答申「21世紀の大学像と今後の改革方策について」で具体化された大学の序列化構想、それを実現する手法としての学長への権限集中、外部評価制度の導入といった提言に画期があります。大学審がこのような答申を出した背景には、グローバル時代のもとで国際的競争を強いられた財界による、大学への効率的な先端的科学技術開発とエリート養成の要求が存在したのは周知のことです。さらに、行財政のスリム化のための独立行政法人化が大学序列化=差別化の梃子となり、5年ごとの中期目標・計画とその実現度への外部評価が運営費交付金の金額を決定し、したがって大学の生き残りを左右する統制の仕組みが作られました。大学は「自主的な」目標・計画の策定と実現を強いられますが、それは政府と財界が望む大学序列化の枠にみずからを押し込めてゆくことに他なりません。その意味で、「改革」は大学の自主的な発展に寄与するものでは到底なく、大学は政府・財界の求めに沿うかたちでの不断の「改革」を継続することによって生き残りをはからざるをえない。そのような仕組みが作られました。
 このように、こんにちの大学「改革」は、政府・財界が教育研究内容に介入してコントロールし、同時に大学組織を行財政改革=スリム化の標的として狙い撃ちするという、二重の強制力となって表れています。その「破壊」的とも表現しうる性格は、本学においては以下のような情勢に見ることができます。

基礎条件の縮小
 運営費交付金と引き換えに短期的成果を求める成果主義の押し付けは、大学内の研究教育経費配分に深刻な影響を与えています。ことに、日常的な研究活動の長期積み上げが必要な基礎科学分野への予算配分額は縮小され、もはや限界を超えている分野も少なくありません。加えて、これら分野への競争的資金獲得の強制(科学研究費補助金未申請者へのペナルティー制度等)は、研究教育の条件を著しく阻害しています。しかも、基礎部分を圧縮して競争的配分に資金を注入するやり方は、先端的・短期的成果を追求する研究分野をも包摂するかたちで、施設・設備の維持管理やインフラ整備の条件を圧迫しています。不足する施設スペースや基礎予算への不満が教職員だけでなく学生の間にも蔓延している状況は放置されたまま、短期的成果を要求する枠に予算がどんどん注ぎ込まれています。
 こうした状況が基礎科学分野の研究継続を困難ならしめ、教育環境の総体的な荒廃を招くことは明らかです。

違法な賃金切り下げ
 圧迫は教育研究経費ばかりではありません。本学当局は2006年4月1日付けで就業規則を改め、人事院勧告に準拠した平均4.8%という賃金の切り下げを強行しました。そのマイナス額は生涯賃金でじつに最大1,600万円を超えます。就業規則の改正によって労働条件を労働者の不利益に変更することが原則として許されないのは最高裁判決に明らかです。人事院勧告どおりに給与を決めなくてはならないという法的義務は法人化後には勿論なくなりましたし、このように大幅な賃金削減を行わねばならないほどの経営状況の悪化が熊本大学に見られるわけでもありません。そもそも国立大学法人教職員の給与水準は民間のそれと比較して低いのです。賃金切り下げについて組合と使用者側は3月までに3回の交渉を持ちましたが、代償措置を提案する組合に当局は一切の歩み寄りを見せず、交渉は決裂しました。このように合理性を欠いた就業規則改正・賃金切り下げによって、何らの地域手当も付与されない熊本大学教職員の給与は、全国立大学法人のうちで最低となりました。しかしキャリア職員は相変わらず優遇されています。
 こうした事態に対して、賃下げ実施後2か月の間に350名をこえる教職員が学長に対して異議通知書をもって労働条件の不利益変更に同意していない旨の申し立てを行いましたが、これへの学長の対応は、賃下げの合理性の欠如すなわち違法性を露呈させた文書を郵送したに止まりました。
 本年度においてことに憂慮されるのは、2006年度の人事院勧告が更なるマイナス勧告となる可能性が高く、そうなれば本学使用者はまたもそれに追従・準拠しようとする可能性が極めて高いということです。このままでは、赤字にまみれた政府が消費税増税を楯に「徹底した歳出抑制」を推進しようとする限り、私たちの労働条件は低下の一途をたどらざるをえないことになるでしょう。
 このように、主体性を欠如している使用者の違法な賃金切り下げによって、教職員の労働意欲の減退や優秀な人材確保の困難化といった、大学の命取りとなりかねない状況が、急速に深刻化しているのです。

不払い労働の増大
 賃金切り下げを強行した使用者側は、交渉において組合が提案した労働時間の短縮といった代償措置にも全く耳を貸しませんでした。それどころか、業務の増大と煩雑化もまた急速に深刻化しています。事務一元化のもとで、相次ぐ組織改革、増大する学生サービスや医療業務、入試業務等への対応を休むことなく迫られている職員は、連日にわたる長時間残業や休日労働をせねば業務をこなしきることができない状況に置かれ続けています。しかも、時間外労働の対価の多くの部分は支払われていません。昨年度にはこうした不払い残業の常態化を告発する相談が組合にも寄せられました。また現実に、幾つもの大学で労働基準監督署への告発が行われています。
本学の各職場にはタイム・カードさえ設置されていません。不払い労働を生み出し続けている要因は、労働管理システムが無きに等しい現状と、時間外労働を黙認あるいは実質的に強制する職場風土とにあるのです。

雇用不安の拡大
 業務の増大と煩雑化は、臨時雇用職員の労働実態にも大きなしわ寄せをもたらしています。法人化前に極限まで推し進められた定員削減に対処し、業務を適切に遂行する必要上、臨時雇用職員の業務内容は質的にも量的にも常勤職員のそれと区別できないレベルに達しています。しかし本学の現状では、業務内容の差が実質的になくなっているのに、雇用形態による待遇の著しい格差は放置されたままです。それは労基法上の使用者責任が果たされていないことを意味します。
 そればかりではありません。各部局への予算基礎部分の配当を縮減してゆく使用者側のやり方は、学科予算や部局・附属病院の管理運営費を急速に圧迫するとともに人件費抑制を強制し、それは臨時職員の雇用時間削減や配置数の縮小、すなわち雇用不安として表れています。常勤職員と同様の職務を臨時雇用職員に要求してそれに運営を支えられていながら、著しい待遇格差を放置することは、単に労基法上問題なだけでなく、学問・科学と医療の府たる大学にとって許されない行為です。
 また、2006年7月実施の事務組織再編、2007年4月実施予定の教員組織再編においても、業務の特定個人への偏りや任期制導入による教職員の雇用条件の不安定化等が顕現することが懸念されます。

組合活動の位置
 基礎条件の縮小と競争の強制、そして度重なる組織改変は職務の飛躍的増大・煩雑化を生み、したがって大学「改革」は、大学を組織としての発展・充実に導く方向にではなく、教職員個々人にノルマの消化を一義的に強制して分断し、組織への帰属意識を希薄化させる方向にのみ作用しているように見えます。労働条件の一方的切り下げや雇用不安の増大も、こうした動向に拍車をかけています。大学「改革」に大学「破壊」としての性格を指摘せざるをえない最大の所以です。組合員数は近年、漸減傾向にありますが、それもこうした組織帰属意識や連帯意識の希薄化と無関係ではないように思われます。
 それにしても憂慮されるのは、ことに法人化後、本来は組織運営の豊かな資質を持っているはずの教職員がその面の意欲を急速に減退させ、教授会や各種委員会が機能不全に陥り、それと表裏の関係で、民主的な手続きを欠いた意思決定ないし方針強制が本学の組織のいたるところでまかり通るようになってきたことです。
 各職場・職種間の連帯を基礎にして、大学当局や組織管理者との交渉を通じて使用者の行為や組織運営をチェックして正常な状態に近づけてゆくことは、組合にしか出来ない仕事です。
 組合はみずからの組織の拡大と財政の見直しを進めつつ、さらにナショナル・センターとの関係や他大学の組合との連携をも模索・強化しながら、全教職員の資質と知恵が最大限に発揮されて組織される、活力ある職場の実現をめざし、取り組みを強めてゆきます。

組合活動の基本方針

 2004年4月1日の法人化以降、国立大学の教職員は非公務員化され、私たちの勤務条件は基本的に各大学の労使の話し合いを通じて決定されるようになりました。各大学の労使の創意工夫によって、労働環境の改善・充実が図られる余地が広がったともいえます。
 しかし、熊本大学の現状は、こうした可能性を十分活かしているとは言えません。とりわけ、「就業規則の改訂に基づく賃金の一方的切り下げ」などに見られる使用者側の態度は、労働組織を単に「義務の体系」としてしか捉えていないかのようです。組織、特に教育研究組織たる大学は、労働の「義務の体系」であると同時に「働く意欲の体系」であることが極めて重要です。このことは、大学をとりまく外的条件が厳しければ厳しいほど配慮しなければならない観点です。
 私たちは、熊本大学の持続的発展を願って、働く意欲を生み出す労働条件、職場環境の整備・改善に向け、昨年度の取り組みを継承・発展させながら幅広い活動を展開していきたいと考えます。

1. 明るく働きやすい職場を作るために
(1) 法人化に伴うさまざまな矛盾の現れ、特に拙速かつ非民主的な大学運営に対しては、安心して働くことのできる職場環境を確保する立場から、機敏に対応していく。
(2) サービス残業を放置する職場風土は業務量削減の最大の障害である。業務量の増加が経営コストの増大につながるとの認識を職場に広めるとともに、業務量削減と労働時間の短縮に取り組む。
(3) 事務組織再編の効果を見定めるためにも、個々の労働者の始業終業時刻の正確な把握を求めるとともに、業務量に応じた適正な人員配置を要求する。
(4) 上記の要求を通じてサービス残業の全廃を目指す。
(5) 人事院勧告を理由にした賃金引き下げに反対し、法的措置も視野に入れつつ粘り強い運動を展開する。
(6) 組合員の声に基づいた賃金要求に取り組む。特に
(a) 各職種ごとの昇格昇給基準の明確化と、その改善を求める。
(b) 入試手当ての業務の実情に応じた改善・充実を求める。
(c) 特別都市手当や昇給抑制など根拠の乏しい制度の廃止を求める。
(7) 有期雇用職員の継続的な雇用を確保するとともに、正規職員との甚だしい待遇格差の改善を求める。特に
(a) 長期にわたって継続的に雇用している職員について期間の定めのない雇用にすることを求める。
(b) 永年勤続表彰、特別休暇、などについての正規職員との差別的扱いを止めるよう求める。
(c) 有期雇用職員の賃金については、同種の業務を行う正規職員の8割を確保するために、ボーナスの支給を求める。
(8) 高年齢者雇用安定法の趣旨に基づき65歳までの定年延長を求める。
(9) 大学教員への安易な任期制導入に反対する。やむを得ず任期制を導入する場合には任期制法の趣旨に則って厳格な判断のもとに行うよう求める。特に労基法14条に基づき有期労働契約を結ぶことは任期制法の趣旨に反するので反対する。
(10) 業務の外注については、経費、業務内容、職場環境に与える影響など総合的視点から見直しを行うよう求める。
(11) 共済組合熊本大学支部の運営(例えば支部還元金の使用)の早期公開を求め、教職員の声を反映するよう求める。

2. 大学の自治を守り、真の大学改革を民主的に実現して行くために
(1) 大学の「教育研究機関としての本質」の尊重を求めた法人法採択時の附帯決議を厳格に運用するよう求めていく。特に運営費交付金の算定については、行財政改革の観点ではなく高等教育の充実発展の視点から行うよう求める。
(2) 大学運営に当たっては、構成員の意志が的確に反映するような制度作りを行うよう求める。
(3) 長選考過程において、構成員への情報提供と手続きの透明性が充分確保されるよう図る。
(4) 全国的対応を要する課題について、他大学とも協力して取り組む。ナショナル・センターのあり方や単組との関係について、あらゆる可能性を排除せず検討し、運動の充実をはかる。

3. 安心して暮らせる平和な社会を実現するために 下記項目について、他団体との協力を含め、幅広い活動を展開する。
(1) いかなる戦争・核実験にも反対し、核兵器廃絶のために創意ある活動を推進する。
(2) 憲法改悪を阻止し、憲法を守るための幅広い活動に参加する。また教育基本法の改悪に反対する。
(3) 昇格の遅れなどの女性差別、外国人教員の扱いに見られる外国人差別に反対し、人権を擁護する運動に取り組む。
(4) 弱者に犠牲を押しつけるような「構造改革」に反対する。
(5) 「母性保護」および「健康と安全」の観点から労働環境の改善と充実を求める。
(6) 身近な学内から社会全体に及ぶ環境問題に取り組む。また、リサイクルを推進し、資源の活用の推進を図る。
(7) 安心して育児、介護を行うため、育児休暇及び介護休暇の有給化を求める。また多くの問題が指摘されている介護保険制度については、その見直し・改善を求めていく。
(8) 消費税の税率引き上げには反対していく。また消費税の使途にも注視していく。
(9) 教育現場での日の丸掲揚と君が代斉唱・演奏の強制に反対する。また、特定教科書の教育現場への押しつけにも反対する。
(10) 30人学級実現による初等中等教育の充実を求める。
(11) 公的年金制度の改善を求める。

4. 一人ひとりの願いや要求をかなえる組合活動のために
(1) 組合員の拡大により過半数組合を目指す。
(2) 過半数代表者の選出が必要な場合には、現過半数代表者および使用者と協議し、全ての有権者が参加できる選挙を実現する。
(3) 過半数代表者の業務遂行を支援するとともに、使用者との労働者代表の協議の現状を全教職員に伝えていく。
(4) 専門部会・職種別部会は課題を明確にし、労使協議・団体交渉等の場を通じて組合員の諸要求の実現につとめる。
(5) 各種の学習会、意見の交換を通じて、学部や職域を越えた組合員相互の交流の場を設ける。
(6) 各支部においても独自の構想を立てて活動を行う。そのための支援体制を整える。
(7) 各種団体と連携し、全国の仲間とともに、要求の全国的実現に努める。
(8) レクリエーション、文化行事等を積極的に行い、組合員相互の親睦を深める。また、それらを通じて非組合員との交流を積極的に深め、組合員の増加に努める。

<<専門部会>>

1. 賃金部会
(1) 賃金など熊本大学教職員の基本的労働条件の改善に取り組む。
(2) 就業規則の意見聴取および労使協定の締結のための協議において、過半数代表者を支援する。
(3) 就業規則に取り入れられなかった要求事項について、団体交渉を通じてその実現を目指す。
(4) 各職種別のきめ細かな要求作りの支援を行う。
(5) 賃金不払い残業の実態調査と抜本的な改善を求める。

2. 教育文化部会
(1) 教職員組合における「教育文化」、「福利厚生」について考え、そのための学習講演会を開催する。
(2) 熊本市および周辺で開催される教育文化的行事の紹介、及び組合員の教育文化的活動の紹介と支援。
(3) 学内教職員による演奏会や学術講演会の開催。
(4) 大学の教育環境(廃棄物管理や喫煙・電磁波等)に関する監視を継続して行う。

3. 組織財政部会
(1) 過半数組合の実現を目指し、加入パンフを活用しながら、各職種・各職場ごとにきめ細かな拡大運動を行う。
(2) 組合活動の将来を見据え、組織面・財政面の検討を行う。
(3) 組合のホームページを充実させ、活動をアピールする。
(4) 無料法律相談など組合員のメリットとなる事業を継続する。

4. レクリェーション部会
(1) 継続的に実施しているビアパーティー・焼き肉パーティーを行う。
(2) 「グループ野外活動支援」の情報宣伝を行う。
(3) 組合員の趣味・特技を活かしたカルチャー活動を積極的に実施する。
(4) 組合員からの発案があれば、随時活動に取り上げていく。
(5) 多くの組合員に御参加いただき、組合員相互の親睦を深めるため、上記の活動につき積極的に広報活動に取り組む。
(6) 組合員以外の方にも御参加いただき、組合活動に対する理解を深めていただけるよう努力する。

5. 青年部会
(1) 青年層にかかわる様々な問題を青年部機関紙等を通じて、共通した問題意識が持てるようにする。
(2) 他の専門部会とも連携し、学習会やレクレーション活動へも青年部として積極的に参加協力をする。
(3) 青年部は様々な職種の集まりである特徴を活かし、他団体の全国的な集会に参加し、交流することで個人の視野を広げる。
(4) 上記の活動より、組合離れがある青年層の組合加入及び組合活動への参加を促す。

6. 女性部会
(1) 働きやすい職場づくりをめざすため、生じた様々な問題等に取り組む。特に
1) 結婚、出産、育児をしながら働き続けられる環境づくりをめざす。
2) 附属病院内にある「こばと保育園」について、円滑な運営が行われるように運営委員会と協力し活動する。
3) 職場の中でのハラスメントの問題に関して、学習する機会を設ける。
(2) 部会の組織強化、部会員の親睦を図り、話題と情報交換の場として集えるような企画を計画し活動する。
(3) 働く女性の実態や活動を知るため、他団体などの集会に参加する。

<<職種別部会>>

1. 事務職員部会
(1) 一人でも多くの事務職員の組合加入を目指す。
(2) サービス残業の蔓延とそれを放置する学内風土は、業務量削減の最大の障害である。業務量削減の実現のためにも適正な労働時間管理とサービス残業の全廃を求める。
(3) 課長以上の職がほとんどすべて他大学・文部科学省からの移籍者で占められるという現状を改め、熊本大学で雇用されている職員についても能力によって課長以上の職につけるような人事制度を導入するよう求める。

2. 技術職員部会
(1) 各学部における技術部(室)の位置づけを明確にするため、各組織の技術職員の長の役職名を「級別標準職務表」に明記させる。
(2) 法人化に伴い、各職場に必要な資格については大学側が予算措置を講じ、その職場に有資格者を必ず置くよう努力する。
(3) また(2)のように使用者側が認めた資格を取得し、その業務担当となった者に対しては正当な手当てが支給されるよう努める。
(4) 定年延長が実現するまでは、技術の継承という意味も含め、技術職員の再雇用希望者に対しては元の職場で再雇用できるよう努める。

上記に対して使用者側へ積極的に働きかける。
(5) 学外の集会等に積極的に出席し、技術職員に関する他大学の情報収集を行い職場環境の充実へ取り組む。

3. 現業職員部会
(1) 退職者の後補充は、業者委託によってではなく職員採用とする。職場で進んでいる外注化に起因する問題については討議を深め対処する。
(2) 標準職務表・昇格基準の抜本的見直しを要求し、昇格運動を積極的に行う。
(3) 他部会とも協力しながら現業職員のいっそうの結集に努力する。

4. 有期雇用職員部会
(1) 有期雇用職員の正規雇用を求める。
(2) 有期雇用職員の待遇改善のために努力する。
1) 給与の月給化を求める。
2) 任期満了手当(1年毎)の見直しを求める。
3) 永年(20年)勤続表彰を求める。
4) パート職員の期末手当・勤勉手当を求める。
5) 正規職員と同等の休暇制度を求める。
(3) 期限付き雇用の撤廃を求める。
(4) 有期雇用職員の雇用につき、大学全体で責任をとる体制を求める。
(5) 医員・研修医の待遇改善を求める。

5. 看護師部会
(1) 看護の専門性を発揮することができ、質の向上につながる安全・安心な看護体制をめざす。
1) 増員により7対1看護体制の実現を要求する。
2) 全科にクラーク配置を要求する。
3) 外来看護の充実をめざす。
4) 応援体制についての意見を集約し、体制の是非を検討する。
5) 看護の専門性を重視したローテーションの実現をめざす。
(2) 特定有期雇用職員看護師の正規職員化をめざす。
(3) 労働条件の改善及び賃金について
1) 全科の夜勤人数を3人以上とし、夜勤回数については4週6回以下とすることを要求する。
2) 始業終業時間を適正に把握することを求め、超過勤務を削減する体制を求める。
3) 申請した年次休暇を希望通り取得できる体制をめざす。
4) 中央手術部に勤務する職員へ調整額(危険手当)の適用を拡大させることをめざす。
5) 産休、育休、病休、長期研修者の代替を確実に補充させることをめざす。
6) 妊娠が判明した時点で夜勤免除が出来るような体制をめざす。
7) 昇格、昇給、諸手当についての学習、調査を行い、適切な昇格の実現をめざす。
8) 二交替制についての他病院・院内の動向など、情報を集め、導入には反対する。

6. 教員部会
(1) 教員組合員を増やす。
(2) やむを得ず任期制を導入する際には、事前に組合に情報を提示するように求め、労基法14条に基づく有期雇用に反対する。
(3) 学校教育法改正に伴う助教、新助手の新設に伴う雇用形態の情報提示を求めるとともにその適正な運用を目指す。
(4) 賃金面を含めた教員の待遇改善を目指す。
(5) 研究費の確保を要求する。

7. 医療技術職員部会
(1) 部会を頻繁に開催し、医療技術職員の組合員数増を図る。
(2) 特定有期雇用職員として採用されている医療技術職員の正規職員化を求める。
(3) ME機器管理センター新設に際しては、適正人員(臨床工学技士)の確保を要求する。
(4) 理学療法部やME機器管理センターの責任者として技師長枠の新設を求める。
(5) 救急体制、宿日直体制などに対応するための人員増を求める。
(6) 宿日直中に行った業務については時間外労働として認めさせ、その支給を求める。
(7) 医療技術職員の研究・研修制度の確立をめざすと共に、参加にあたっては出張扱いとする。

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