No.17
2006.9.12
熊本大学教職員組合
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全大教九州教研集会in長崎
各大学少しずつ変化が見えてきました
№2

テーマ別分科会「組合づくり」
 4名で参加しました。発表された施設は、佐賀大学、大分大学、鹿児島大学、長崎大学、都城高専、久留米大学でした。どこの大学も、組合員獲得に努力されており、活発に意見が交換されました。特に佐賀大学は、キャッチコピーの作成や、全ての職員にビラやパンフを配布、電話などによる勧誘で、半年間に114名の加入に成功されています。都城高専では大型レクレーションなど福利厚生を重視されており、大忘年会の抽選会も特賞DVDレコーダー、1等デジタルカメラ、2等液晶テレビ、3等ファンヒーターなど豪華で、組合費の大半を使用されているようでした。久留米大学は、組合が法人化しており凄過ぎて参考になりませんでした。
 今回の交流会で学んだことは、熊大の組合状態、活動などよく把握しておらず、自分の足元が勉強不足だったことです。特に意見も出せず何も喋られませんでした。次は何か発言できるよう心の準備をしておきたいです。 

テーマ別分科会「就業規則、労使協定、労働協約」
 2名が参加した。熊本大学より提出された「賃金不払い残業問題」については、サービス残業が蔓延しているとか、時間外勤務時間の削減が必要だと言う意見が出された。大分大学の報告で安全衛生委員会について触れたのをきっかけに、会場より医師。看護師など過酷な労働を強いられている職員に対し産業医を利用して業務緩和を訴えて行くべきだという意見は、今後の取り組みに参考となった。長崎大学からは「定年退職者の再雇用」に関して提案がなされたが、内容より過半数代表者のなり手が無いとの問題について話が盛り上がったのは、何となく共感できた。また、「組合づくり」でも話が出たであろうが、都城高専の組織率70%の裏に潜む、組合員用と非組合員用の労使協定(終業時間が15分違う)については、格差を付けることに賛成する派と格差を付けると組合だけが孤立すると言う反対派の意見がぶつかり合い、組合員特典を模索する医学部支部にとってはこれも今後の取り組みに非常に参考となった。

テーマ別分科会「賃金問題」
 報告は熊本大学と大分大学の二校であった。熊本大学からは05年度人事院勧告に対する使用者側の対応について、組合としてどう賃金闘争をしてきたかを流れに沿って報告し、入試手当の新設については、手当は支給されるものの、手当額の不平等が存在し、それを是正するように申し入れをしている旨報告した。大分大学からも同じような報告があったのだが、大分大学では人勧準拠したものの、組合と使用者側で「大分大学教職員と公務員とでは賃金に格差があり、今後格差をなくす努力をする」という確認書なるものが調印されたそうである。入試手当については、使用者側から提案され交渉を重ね、センター試験以外の入試業務の手当化が実現した。しかし、平日の入試業務に関しては「勤務の一環である」という理由で手当はつかないようである。また、入試業務による振り替え休日などの取得についても勤務管理が徹底されておらず、取得状況は曖昧なままである。
 また、大学職員と公務員の給与格差是正に対しての問題は、交付金の枠が決まっていることと退職金問題を含んでいることもあり、単組レベルで要求をあげるよりも全国組織の全大教が文科省や国大協へ働きかけをしなければ、予算の削減ばかりでなかなか難しいところである。また、退職金に掛からないように新規手当を新設するなどは、都市手当のつかない地域(九州地区)などで共同でやることも手ではないかという案も出た。
 退職金問題で、現在現給保障ではあるが、退職金に対しては本来の俸給表を適用すると思われるので、退職者に対しては不利益につながることも認識し対応しなければならない。
 今後の人事院勧告に対しての対応については、人事院勧告が私達の最低賃金を保障しているという考え方で、それにどう手当等を付加していくか等を考えればという意見も出た。ただ、一方的な人勧準拠にはほとんどの大学が現在も反対しているが、なかなか運動へつなげていくのは難しいようである。

テーマ別分科会「海の環境を考える」
 長崎大学水産学部の桑野氏による講演会でした。魚の餌となる海藻が枯れたり(磯焼け)やサンゴが死滅したりしている海の状況を映像を見ながら、何が原因なのかを研究している桑野先生の話はたいへん興味深いものでした。間隔を空けて大分や長崎近海の海藻が枯れてい様子を映像に残しておられます。報道などでも、温暖化による海水温度の上昇、台風の影響、オニヒトデなどが原因などといわれていますが、先生達のグループでは、近くの養殖場の魚の餌である配合飼料(何が含まれているかはっきりと示されていない)が関係していることを発表されています。この配合飼料が溶けずに浮泥となって海が濁り汚染されていくのです。海の汚染が始まると汚染に敏感な藻やサンゴが一番に枯れたり死滅したりしていくそうです。「藻場が健全なら、海も健全」もう一度、いろんな視点から海の環境を考えるきっかけとなった分科会でした。

テーマ別分科会「女性交流集会−健康的に働くために」
 25歳はお肌の曲がり角、45歳は健康の曲がり角だそうです。毎日の生活の中に歩く時間や家事をする時間はあっても、運動する時間は自分で意識しないとなかなか取れません。参加者全員で輪を作りゲームからはじめました。身体を動かすと思わず声も出ます。知らず知らず身体がほぐれてきました。教えていただいた「ひとりで出来る簡単体操」は、仕事の合間に何気なく「サボっている」という印象をまわりに与えることなく出来そうです。軽く運動することでストレスを解消したり、代謝を高めたり、生活習慣病の予防に繋がっていきます。
 医療費の高騰が問題になっていますが、ストップをかけるのは、私たちの小さな努力の積み重ねではないでしょうか。私たちが健康的に生き生きと働くことからいろいろなプラスが生まれてきそうです。

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