No.7
2007.8.2
熊本大学教職員組合
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歪んだ競争至上主義の克服を−
2007年度定期大会を開催しました

 
7月31日(火)18時より、くすのき会館レセプションルームにおいて、2007年度熊本大学教職員組合定期大会を開催しました。代議員総数70名(定足数47名)のうち、出席は60名(内、委任状45名)でした。
 司会より定足数を満たし大会が成立していることが報告され、北園委員長の挨拶の後、来賓の県国公の山田浩志議長(全建労)より、人勧をめぐる動き及び連帯の挨拶がありました。議長団には理学部支部の池見公芳氏と医学部支部の松本佳代氏が選出され、議事進行していただきました。

2006年度活動報告(案)・決算(案)について
 法人化後、政府が推進する「大学改革」のもで、地方国立大学は厳しい状況にあります。そのもとで基本給切り下げに対する不利益緩和要求、賃金不払い残業問題、任期制導入問題、助教問題を活動の中心に据え、とくに任期制導入問題では使用者側の団交拒否により熊本県労働委員会にあっせん申請を行ったとの報告が行われました。ひきつづき2006年度決算報告が行われ、監査委員より会計監査報告が行われ、2006年度活動報告(案)・決算(案)は全会一致で承認されました。

2007年度運動方針(案)・予算(案)について
 まず、私たちを取り巻く情勢について、現在の「大学改革」には競争至上主義の考えが貫かれていること、しかもそれは条件の公平性も対応の自主性も確保されていない歪んだ競争至上主義であるとの認識が示されました。今回浮上した運営費交付金に競争的原理を導入する問題も、まさにこのような大きな流れの一つです。そして、組合は歪んだ競争至上主義の克服を訴えるとともに、職場環境の改善と、教職員の自主的な努力に基づく、より良い教育・研究・医療の実現に向けて全力を尽くすとの決意が述べられました。この決意に基づき大きく4つの項目に分けて基本方針が提案されました。
 予算案については、全大教への納入人員の報告、設備備品費・特別活動費の増加について説明を加え提案されました。
 続いて専門部会・職種別部会の活動方針案が提案されました。
 質疑・応答に入り、以下のようなやり取りが行われました。
 <質問>山形大学学長選挙では、文部科学事務次官が在職中から候補者として名前が挙がり、意向聴取で2位だったにもかかわらず学長に選出された。驚くべき事態が進んでいるが、熊本大学教職員組合としてはどのように考えるか意見が聞きたい。
 <執行部>山形大学学長選挙は異例なことばかりだ。次官は国会開催中は辞任できないので国会が閉会するまで立候補の時期を遅らせている。意向聴取で1位にならなかったにもかかわらず学長選考会議で決めてしまったという異常事態だ。熊大でも学長選考会議で選出のあり方の議論が行われており,意向聴取投票結果を踏まえた選出方法が維持されるよう訴えていく。
 <質問>全体総括の中に使用者側が「賃金不払い残業は無い」と発言をしているとあった。賃金不払い残業の実態が1件でもあれば公にして「不払い残業」をなくす運動を重点的にやって欲しい。
 <執行部>重要なことと受け止めている。先週26日の労使協議の中で賃金不払い残業について議論している。使用者側は「学長名で通知を出している、事務職員に適正に報告するように伝えている、賃金不払い残業の報告が上がってきていない、よって賃金不払い残業は存在しない、存在しないのだから調査の必要が無い」と主張している。労使が一体になって賃金不払い残業をなくすために共同の取り組みをするように提案したが、使用者側はやらないといっている。
 組合は重要なことと考えている。賃金不払い残業が1件でもあれば全職員への調査を要求する。労働基準監督署の協力をお願いする こともあるかもしれない。
 質疑・応答の後、2007年度運動方針(案)・予算(案)は全会一致で承認されました。
 議長団解任の後、書記局員の紹介、全大教九州役員の紹介、ビアパーティーのお誘いを行い、最後に閉会挨拶が行われました。
 熊本大学教職員組合2007年度定期大会議案書につきましては赤煉瓦で組合員の皆さんにお届けする予定です。

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