2008.10.9 |
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有期雇用職員待遇改善の要望書を提出しました |
組合の最大の役割は労働条件改善の取り組みです。熊本大学の労働条件変更(就業規則改定)はその多くが4月1日に行われるので、その改定スケジュールを勘案しながら計画的に対応することが必要です。このニュースでは、9月に提出した要望書の内容について解説します。これは人事院勧告、パートタイム労働法改正などを踏まえたものですが、他に要求を提出していながら未だ決着に至っていない項目もあり、それらを整理しながら改めて要求をまとめる予定です。今後とも組合の取り組みにご理解とご支援をお願いします。 今年度の人事院勧告を踏まえ要望書を提出しました 私たちの労働条件は人事院勧告に従って変更されるわけではありません。実際、地域手当の扱いをめぐっては、国家公務員と異なる扱いをしている大学も少なくありません。入試手当も国家公務員には無い制度であり、各大学で支給条件や支給額に大きな差があります。 しかし、人事院勧告は私たちの労働条件を変更する際の有力な参考資料であることは事実です。組合は勧告内容を参考に、9月9日に労働条件改善の要望書【資料1】を提出しています。使用者側には要望書とそれに基づく団体交渉を行ったうえで、最終的な判断を行うよう求めます。 要望書の要点について 1.1日あたり所定労働時間の短縮 今年度の人事院勧告の最大のポイントは勤務時間を1日7時間45分に短縮することです。しかし、組合は1日7時間30分に短縮することを要求しています。その根拠は、法人化前は休息時間を設けることにより実質7時間30分労働になっていたことです。法人化の際に組合として所定労働時間を7時間30分にすることを要求しています。また、2006年度より基本給が5%カットされたことも無視できません。8時間の5%は24分であり、15分の短縮では不十分です。 2.非正規雇用職員の待遇改善 今年4月よりパートタイム労働法が改正され、均等待遇の考えがより強く打ち出されるようになりました。これが人事院勧告にどう反映されるのかが重要なポイントでした。残念ながら人事院は新たな指針【資料2】を出すに止まり、明確な形での勧告を行っていません。一つの背景には非正規雇用職員の待遇についての省庁間の格差があるでしょう。例えばパートタイム職員のボーナスにしても、支給しているところもあります。人事院は非正規雇用職員の待遇について一律にこうしなさいという指示を行っていないのです。 ですから、組合は熊本大学の実態を踏まえた要求をする責任があると考え、以下の要求を行いました。 a) 正規職員化について 人事院勧告では触れられていません。国家公務員は試験が制度化されており、正規職員化には大きなハードルがあるからです。しかし、パートタイム労働法には正規職員化に関する規定が盛り込まれています。熊本大学は非公務員化されたのですから、国家公務員と異なる対応になって当然です。 なお、特定有期雇用職員(看護師、医療技術職員)については従来から全員の正職員化を求めていますが、この要望書の趣旨を踏まえ項目には含めていません。すでに要求は提出済みであり、交渉も継続中です。 b) ボーナスについて 指針に期末手当に相当する給与とありますが、「相当長期にわたって勤務する」の意味について人事院は6ヶ月以上という考えを示しています。なお、昨年度の要求ではパート職員のボーナスについて年間1.2ヶ月分を要求していましたが、指針の表現を踏まえ要求内容を期末手当相当(夏季1.4ヶ月、年末1.6ヶ月)に切り上げています。 c) 通勤手当について 指針に通勤手当が盛り込まれました。現在、非常勤講師について市内在住者には不支給になっていますが、通勤実態に合わせて支給することを要求します。 d) パートタイム職員の時間給について 今回の勧告では基本給の改定は行われませんでした。しかし、勤務時間の短縮が盛り込まれたことは、時間給の増額が行われることを意味します。この措置はパートタイム職員にも適用すべきです。この項目について、9月9日時点では欠落していたことをお詫びします。追加項目として提出しています。【資料1−2】 【資料1】2008年9月9日付け要望書の項目
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