アンテナ
No.66
2007.10.9
熊本大学教職員組合
Tel.:096-342-3529 FAX:096-346-1247
E-mail:ku-kyoso@mx7.tiki.ne.jp

 
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熊大教職員の生の声シリーズ 1
―査定昇給ガイドラインについてー

 部局長等連絡調整会議に「教員の昇給区分の取扱いについて(ガイドライン)(案)」が示され、いくつかの学部では資料配布が行われ、9月末までに意見提出が求められていたということは、すでに赤煉瓦11(2007.9.27)でお知らせしました。
査定昇給は、その後の賃金・勤勉手当・退職金・退職後の年金にまで大きく影響し、教職員にとっては見過ごすことのできない大きな問題です。にもかかわらず、組合の意見も求めずに決められようとしています。
 勤勉手当についても同様のことが行われました。使用者は今年6月期の「勤勉手当の成績区分の扱いについてのガイドライン」は運用であり就業規則にはあたらないと強弁し、過半数代表者と組合に何の説明もせずに実施しました。その結果、熊大教職員の勤勉手当は0.705月分となり、国家公務員よりも0.02月分少なくなってしまいました。
 組合は査定昇給のガイドラインに対する団体交渉を申し入れるとともに、教職員の方々のご意見を求めたところ、理系の教員の方から意見が届きましたので、紹介させていただきます。
 組合は今後も「教職員の生の声」をシリーズで紹介していくつもりです。査定昇給・勤勉手当・入試手当など給与に関係すること、時間外労働や職場環境に関すること、身近で疑問に思うことなど率直なご意見を組合にお寄せください。
続けざまに職員の給与決定に関するガイドラインが定められ、また定められようとしています。

 特に今回のガイドラインに関しては、次のような疑念、つまり実施についての具体的なところが見えない以上、反対としか申し上げられません。
 まず、学長に推薦する部局の長は、実際にはどのようにして底辺からの各教員の実績(成績や成果)を拾い上げるのでしょうか?それは教育部門においては、各教員が実質的に所属する母体学科あるいは専攻などの教育単位の長なのでしょうか?
要するに、講座長→専攻長→部局長→学長なのでしょうか?
 そうすれば、それぞれの段階でどのような具体的な判定がなされるのでしょうか?
おそらく各組織で独自の判定基準が作られているものと思いますが、最終的な合意はとられていないものと思います。つまり曖昧なままで議論は終息してしまっているのではないかと思います。なぜなら、その時点ではまだ給与決定のための資料に用いるために策定しているという前提がなかったからだと思います。
 また、部局を超えた活動をする教員も多数おられ、大学教育に多大な尽力をなさっておられるものと思いますが、所属する母体組織ではなく、活動先の部局(例えば教養教育)での成績や成果はどのようにして、その教員個人の業績評価に集約されるのでしょうか。そしてそれは母体組織においても適切に評価されるという保証はあるのでしょうか。
 とにかく、評価基準は別としても、評価手法にこそ大いに興味があるところです。もしかしてそれは組織の下っ端にとってはアンタッチャブルな範疇なのでしょうか。そうだとすれば諦めは付きますが、明確に下っ端のでしゃばるところではないとおっしゃっていただきたいものです。
 ところで、先の「教員の勤勉手当の成績区分等の取扱いについて(ガイドライン)」について
は、事前には全く知らされませんでした。意見の聴取もされませんでした。どうしてこんなことになるのでしょうか?
 おそらく、ガイドラインの策定段階では、学長殿か理事殿かはわかりませんけれども、各部局の長宛ての通達文書には、職員の合意(コンセンサス)を事前にとるような指示をされたものと信じます。しかしそれが大学全体の一部分においては適切になされなかったように思いますが、真相を知りたいと思います。
 ところで、今回のガイドラインに沿ったとして、AからEまでの業績別ランクが付けられて、たとえ号給(基本給)が上がったとしましても、結局は、給与規則では読取れない支給額への換算段階で、業績率とでもいいましょうか、不適当な係数を用いることによって支給総額を変えないような操作も可能になってしまう訳です。とんでもない「まやかし」に思えます。
 実際に、前回と前々回の賞与の際には、成績区分は同じだったのに、なぜか勤勉手当は下がっていたという方が多かったと思います。これはあきらかに「矛盾した評価」をしていると思います。
 何よりも、これらのような大切なことが先に十分に知らされないままに制度作りをしようとすることが使用者・被雇用者間のとても大切な「信頼」を失ったように思えとても残念です。
 最後に学長殿に申し述べさせていただきます。教員は教育と研究こそが本務とされながらも、組織運営に関する諸問題に対し「何よりも優先されるべき業務であり、これは命令だ」といわれながら懸命に頑張っています。そのために本来の本務もこなすために、多くのサービス残業をせざるを得ない状況です。
 世代毎に異なる、いろいろな大変な家庭生活における問題も抱えている職員が多数いる中で、いわば家族も巻き込み犠牲にしながら、大学のため、ひいては自分たちの生活のため、ともがき苦しんでいるのが実情です。大学という組織を成立させている職員の生活も守って下さい。
 そして、「仕事をさせている人」だけではなく、実際に「仕事をしている人」も公正に評価し、そして「感謝」のお気持ちを多少でも示していただきたいと思います。そうでなければ既に失われた「信頼」は取り戻せないと思います。

組合員・非組合員を問いません。
教職員の生の声をお届けください。


 

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