2006.6.14 |
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協議なしに就業規則の変更を強行 |
6月6日、入試手当などをテーマに団体交渉が行われました。入試手当は公務員制度には無いので、使用者側には大学の様々な事情に配慮しながら、多くの教員に受け入れられる仕組みを作る責任があります。しかし、団交での回答は耳を疑いたくなるようなものでした。 回答「手当額について教員の意見を聞く考えは無い」 組合は入試手当の金額について教員の意見を求めるよう要求しました。しかし、理事は「平成17年度の超過勤務手当としての支給実績に基づいて、他の国立大学の支給内容も参考にしながら決めたのであって、大学から教員の意見を求める考えは無い」と明言しました。組合は入試業務の困難さは、現場の教員にしか分からないという観点から、「教員の意見を求める」という要求を出したのですが、あからさまに無視されたわけです。使用者側は、入試業務の実態を一切調べることなく、平成17年度の実績と他大学の数字という書類の上だけで入試手当を決めたのです。 入試手当額が持つ矛盾の数々 団交で組合の指摘した入試手当額の問題点を箇条書きしましょう。
協議もないまま就業規則の変更を強行 実は、今回の入試手当の導入には手続き上重大な問題があります。それは、組合が団交を要求しているにも関らず、当該事項の就業規則変更を強行したことです。これは使用者側が組合を無視する行為であり不当労働行為に該当すると考えます。この経緯については赤煉瓦No44(2006/3/23)を参照して下さい。 この件についての使用者側の説明は「約束どおりに2月9日に案を示した。しかし、組合が何も言ってこないので規則化した。」 というものです。1月25日の団体交渉において、入試手当についての協議を行うことで合意していたはずだという組合の指摘に対しても、「約束したのは案を出すことだけだ。」と回答しました。組合の要求によって、使用者側から出された具体化案に、組合が協議を求めていないと考えたという説明ですから理解に苦しみますが、3月16日に4月1日改定就業規則に盛り込まれていることを知り、3月23日に批判のニュース、3月27日に団交の申し入れを行いました。 入試手当は最も早い編入試験に対するものでも支給は7月です。4月1日に間に合わせなくてはならない事情はありません。協議を行ってから規則化する、この最低限の常識も熊大使用者にはないわけです。労使間の信頼を大きく損なう行為であり、今後このようなことを行わないよう強く要求します。 教員評価と給与への反映について 教員評価結果を給与に反映させることはすでに決まったことであるとの説明がありました。3月23日改正の「個人活動評価指針」第8に評価の結果を「教育及び研究の改善並びに運営に活用する」とありますが、この運営に「給与への反映」が含まれているとのことでした。理事は各学部で当然そのように報告されているはずだと述べましたが、そういう説明も無い学部もあります。理事は説明者の責任に帰したわけです。 なお、評価の作業が始まるのは今年秋からであり、給与への反映は平成19年度から行いたいとの説明でした。 学校教育法改正に伴う助教の新設について まだ明確な案として示されていないので、説明会以上の内容は無いとのことでした。組合からは当日全教員に配布されたアンケート項目について、以下の二つの質問を行いました。 (1) 新助手に任期制適用の是非を質問しているが、新助手に任期制法の適用はできるのか。(1)については明確な回答はありませんでした。(2)については総務部長から「講義を担当できるようになるので審査は必要」との見解が示されました。 またアンケートが全教員を対象にしていることから、助教への任期制導入が本人の意向と違うところで決められるのではないかとの危惧が示されました。数で決めようとは思っていないとの回答でした。 |